長尾朋範とテンプル神原が激闘ドロー 長尾は猛省「実質負け。精神的に幼かった」
「ボクシング・OVER HEAT BOXERS NIGHT.109」(26日、後楽園ホール)
デイリースポーツ後援の興行が行われ、メインイベントでは長尾朋範(29)=フラッシュ赤羽=が、リングネーム通り僧侶でもあるテンプル神原(26)=協栄=と、50・3キロ契約8回戦で対戦した。
2連続KO勝利中の長尾と3連勝中の神原という好調同士の顔合わせは、双方のパンチが激しく交錯し、幾度となく互いの顔面やボディーをとらえる激闘となったものの、ともに決定的なシーンを作るまでには至らず。判定は1者が長尾を支持したものの、1-0のドローとなった。
長尾は「(神原は)階級下なんで実質負けですね。フラッシュ赤羽興行ですし」と意気消沈。ボディーから崩していく作戦だったが「顔面に当たり出したから、上から狙ってしまった。自分の中で作戦を変えてしまった。変えてうまくいけばいいけど、できなかった」と打ち明けた。
「何も練習してきたことができなかった。素人みたいなボクシングをしてしまった。精神的に子供だったかな。幼かった。練習をやってくれた人に申し訳ない。あり得ないことをしてしまった」と猛省していた。
スーパーバンタム級4回戦でデビューした川島丈(19)=フラッシュ赤羽=は、同じくデビュー戦の鎌倉孟司(29)=ランド=に2回2分30秒、TKO勝ちした。
川島は1ラウンドから顔面や「『ウッ』と言っていた」というボディーを効かせ、2ラウンドにラッシュすると鎌倉が膝を突いて倒れ、レフェリーが試合を止めた。
「何が当たったか覚えていない。特にいいパンチは当たっていない」とフィニッシュを振り返った川島は「あまり満足はいってない。感触あるパンチで倒したかった。スカーンという勝ち方をしたかった。ボディーで倒したかった」、冷静な戦いぶりにも「あれでも力んでいた方なので」と厳しく自己採点した。
ボクシング歴は長いが試合に出たことはなく、「一番出たい時」を待ってのデビュー。川島勝会長と同姓だが、血縁関係はないという。「自信はとにかくありました」といい、今後は「まずは日本チャンピオン」を目標に挙げていた。