井上尚弥に挑戦するドヘニーが公開練習「尚弥に対策するのは愚か。彼はどんな時も瞬時に対応できる」

 「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(9月3日、有明アリーナ)

 王者・井上尚弥(大橋)に挑戦する元IBF王者のTJ・ドヘニー(アイルランド)が24日、横浜市内で公開練習と記者会見を行った。

 オーストラリア在住だが、米ボストンで10週間のキャンプを張ってきたドヘニーは「エリート相手にエリートたる試合をしなければならないから、世界最高レベルの施設でトレーニングできたのは良かった。今回の試合に見合ったトレーニングをしてきた」と、練習内容に手応え十分。37歳になるが、「キャリアで最高の状態だと思う。年老いた、衰えたということは一切感じていない。年齢はボクシングのキャリアには全く関係ない」と強調した。

 尚弥に対しては「素晴らしいファイターで、彼の名を汚すような口撃をするつもりは全くない。井上を下げるようなことを言うつもりはない」と、最上級の敬意を払った。5・6東京ドームで尚弥の初ダウンを目の当たりにした時は「井上尚弥も人間なんだなと思った。でも、あの短時間でリカバリーして勝ちきったのは、やはり素晴らしいファイターだと思った」と振り返った。

 対策について聞かれると「彼に何か対策をするのは愚かなことだ。彼はオールラウンダーで、どんな時も瞬時に対応できるからだ。彼に対して戦略を立てることはしていない。どう対策したところで、その対策を崩されて何もできなくなったら困る」と主張。その上で「自分の経験を生かして、唯一信頼を置いているヘクター(・バミューデス氏。トレーナー)と練習するのが何よりも頼もしいことだったし、その練習が奏功すると思う」と語った。

 一時、尚弥の対戦相手に名前が挙がったサム・グッドマン(オーストラリア)が、3ラウンド以内に尚弥が勝つと発言したことについては、首を振って「どうでもいい」とつぶやいていた。

 井上尚弥の父でトレーナーの井上真吾氏は、公開練習を視察して「フィジカルは強い。体もパワーがありそう。一つ一つのパンチも強い。フックも強そうだった。上から来たり真ん中から来たりしたので、その微妙な角度は今、見られて良かった。上半身もしっかりしている。くっついた時が気をつけないといけないのかな。向こうの土俵で足と足を止め合うのは、なかなか怖いかなというのは感じました。モチベーションもずばぬけてあると思う。練習もしっかりやってきているのを感じるので、一つ一つ気は抜けない」と警戒。

 その上で「尚弥も今めちゃめちゃフィジカル強いですから。ただ、相手の土俵に乗る必要もない。スピードは尚弥の方がある。気負わないで尚弥のボクシングを普通にできれば、全然いけると思います。クールに冷静に、いつもの尚弥のボクシングができれば全然大丈夫だよ思います。前回のダウンがあったんで、しっかりと冷静に改めてということができると思うので、大丈夫だと思います」と、攻略に自信を見せていた。

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