ドリー・ファンク・ジュニア ラストマッチで電流爆破バット被爆も勝利「ネバー・クイット、フォーエバー!」

 「プロレス・テリー・ファンク一周忌追悼・大仁田厚デビュー50周年記念大会『川崎伝説2024』」(24日、富士通スタジアム川崎)

 元NWA世界ヘビー級王者で、弟テリーさんとのザ・ファンクスでも一世を風靡したドリー・ファンク・ジュニア(83)が最後の来日を果たし、ラストマッチとしてステージ4の食道がん闘病中の弟子・西村修とのタッグで、大仁田厚、雷神矢口組と「川崎伝説2024ダブルヘル電流爆破」で対戦した。

 ドリーが「最後のリング」として臨んだダブルヘル電流爆破では、南北側に地雷爆破、東西側に有刺鉄線電流爆破が設置され、電流爆破バットが4本用いられる。83歳のドリーと、ステージ4の食道がんで闘病中の西村には過酷な戦いだ。

 場所は1993年5月5日にテリーさんと大仁田がノーロープ有刺鉄線電流爆破超大型時限爆弾デスマッチを行った旧川崎球場の跡地。昨年8月23日(日本時間24日)に死去したテリーさんゆかりの場にファンクスの入場テーマ「スピニング・トー・ホールド」が鳴り響き、ファンクス全盛期のようにファンが群がった。

 試合では大仁田が2度、西村が1度被爆後、大仁田の有刺鉄線電流爆破バットがドリーを直撃。火花と爆音の中で膝を突くドリーだが、続く一撃は西村が身をていしてかばう。最後は西村が大仁田と矢口を地雷に蹴り落とし、這い上がってきた矢口をバットで爆破すると、ドリー、西村の順で必殺のスピニングトーホールド。矢口はたまらずギブアップした。

 引退試合に快勝したドリーは観客、選手、テリーさん、父のシニア、妻マギーさんに感謝し、「日本と皆さんを愛している。ネバー・クイット、フォーエバー!」と惜別のマイクアピール。

 バックステージでは、テリーさんについて「愛しくて大好きな弟を亡くしたのはいまだに悲しい」と、一周忌を迎えた弟への思いを口にしたドリー。最初で最後の爆破体験には「爆破の勢いよりもレスラーの勢いの方を強く感じた。私にとって爆破はそんなに意味があるものではない。相手あっての試合だから。私にとって爆破マッチは次元の違うところにある」とクールだった。

 日本のファンに向けては「長い間応援してくれてありがとうございます。日本は忘れられない。素晴らしい友達も選手もいるし、こんな素晴らしい国はない。ファンク一家の歴史の全ては日本のファンに支えられて、私たちも日本のファンが大好きだった」と、熱い別れの言葉を残した。

 1963年のデビューから61年、69年の初来日から55年。ジャイアント馬場やアントニオ猪木との名勝負、ファンクスとアブドーラ・ザ・ブッチャー、ザ・シーク組との死闘…数々の思い出を残して、テキサス・ブロンコはリングを去っていった。

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