ドリー・ファンク・ジュニア 惜別の電流爆破「ネバー・クイット、フォーエバー!」大仁田組とラストマッチ

 ドリー・ファンク・ジュニアに電流爆破バットを見舞う大仁田厚
 健闘をたたえる(右から)大仁田厚、ドリー・ファンク・ジュニア、西村修
 雷神矢口にスピニング・トーホールドをきめるドリー・ファンク・ジュニア
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 「プロレス・テリー・ファンク一周忌追悼・大仁田厚デビュー50周年記念大会『川崎伝説2024』」(24日、富士通スタジアム川崎)

 テキサス・ブロンコ、フォーエバー!元NWA世界ヘビー級王者で、弟の故テリーさんとの『ザ・ファンクス』で一世を風靡(ふうび)したドリー・ファンク・ジュニア(83)が最後の来日を果たし、ラストマッチとして西村修(52)と組んで大仁田厚(66)、雷神矢口(年齢非公表)組と電流爆破デスマッチで激突した。大仁田の有刺鉄線電流爆破バットを被弾するも、最後は西村との師弟スピニングトーホールドで快勝。川崎の夜に「ネバー・クイット(あきらめるな)、フォーエバー!」と惜別のマイクを響かせた。

 ドリーが「最後のリング」として臨んだダブルヘル電流爆破では、南北側に地雷爆破、東西側に有刺鉄線電流爆破が設置され、電流爆破バットが4本用いられた。83歳のドリーと、ステージ4の食道がんで闘病中の西村には過酷な戦いだった。

 場所は1993年にテリーさんと大仁田が、ノーロープ有刺鉄線電流爆破超大型時限爆弾デスマッチを行った旧川崎球場の跡地。昨年8月23日(日本時間24日)に死去したテリーさんゆかりの場に、入場テーマ「スピニング・トー・ホールド」が鳴り響き、ファンクス全盛期のようにファンが群がった。

 試合では中盤、大仁田の有刺鉄線電流爆破バットがドリーを直撃。火花と爆音の中で膝を突くドリーだが、続く一撃は西村が身をていしてかばう。最後は西村が矢口をバットで爆破し、ドリー、西村の順で必殺のスピニングトーホールド。矢口はたまらずギブアップだ。

 引退試合に快勝したドリーは観客、選手、テリーさん、父のシニア、妻マギーさんに感謝し「日本と皆さんを愛している。ネバー・クイット、フォーエバー!」と惜別のマイクアピールをした。

 初の爆破には「私にとってそんなに意味がない。相手あっての試合だから」とクールだったが、「日本は忘れられない。素晴らしい友達も選手もいるし、こんな素晴らしい国はない。ファンク一家の歴史の全ては日本のファンに支えられて、私たちも日本のファンが大好きだった」と、熱い別れの言葉を残した。

 1963年のデビューから61年、69年の初来日から55年。ジャイアント馬場やアントニオ猪木との名勝負、ファンクスとアブドーラ・ザ・ブッチャー、ザ・シーク組との死闘…数々の思い出を残して、テキサス・ブロンコはリングを去っていった。

 ◆ドリー・ファンク・ジュニア 1941年2月3日、米インディアナ州インディアナポリス出身。63年デビュー。69年にジン・キニスキーを破りNWA世界ヘビー級王者に就いた。ジャイアント馬場、アントニオ猪木、坂口征二らの挑戦を退ける。73年、ハーリー・レイスに敗れて王座転落。弟テリーとのタッグ「ザ・ファンクス」でも活躍し、77年の世界オープンタッグ選手権でのアブドーラ・ザ・ブッチャー、ザ・シーク組との対戦は語りぐさとなっている。指導者としてもジャンボ鶴田、スタン・ハンセン、ボブ・バックランドらを育成した。

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