平本蓮がドーピング疑惑否定「自分は一切やっていない。お願いした事実は全くない」「今は検査結果を待ちたい」白スーツ、眼鏡姿で緊急会見 弁護士同席
格闘家の平本蓮(26)=剛毅會=が2日、都内で緊急記者会見を行い、SNS上で広がっていたドーピング疑惑を全面否定した。白地に細いストライプのダブルスーツ、白いシャツ、赤いポケットチーフのいでたちに、眼鏡姿で登場した平本に加え、のぞみ総合法律事務所の吉野弦太、成豪哲弁護士が同席した。
平本は冒頭に「自分の口から話したいと思ってこの記者会見を開きました。今回の騒動で、すごいお騒がせしている件についてRIZIN、引退をかけて戦ってくれた朝倉選手、足を運んでくれた観客の皆さん、格闘技のファンの皆さんにこの騒動でご心配をおかけしたなと思っています。自分は一切、ドーピングに関するようなことはやってもいませんし、自分からドーピングをお願いしたような事実は全くありません」と、疑惑を否定した。
平本を巡っては今月に入り、7月に行われた「超RIZIN.3」のメーンイベントで朝倉未来に勝利した試合において、SNSなどで平本がステロイドを使用したとする真偽不明の音声データが拡散。28日になりDEEPなどに参戦している格闘家の赤沢幸典が自身のXで平本にドーピングを指南したと告白し、波紋が広がっていた。
平本は赤沢から入手したサプリについて「6月に(別の人から)今は風邪薬でもドーピングにひっかかるから使用しない方がいいと言われて、使用しなかった」と説明。注射については「アイルランドに行く予定だったが、1カ月ぐらいして右膝の靱帯損傷で一時は歩けないぐらい大きなケガをした。予定より1カ月早く日本に帰って試合に向けたトレーニングをした。試合まで1カ月を切ったくらい。試合も飛ばせないし、何か案はないかとフィジカルトレーナーに訊いたところ、注射を勧められて7月に自分で数回打った。ドーピング検査は問題ないと。フィジカルトレーナーを信頼していたので数回使用しました」と、語った。
そして改めて「赤沢さんのXへの投稿にあった、ドーピングを教えてほしい、セコい技を教えてほしいと言ったことは一切ありません。僕は正々堂々と戦ったし、フィジカルトレーナーを信頼してホントに死ぬ気で練習しました。自分からそんなバカなことを朝倉未来選手との試合でするなんて、僕は一切ありません」とドーピングを否定し、「検査結果はまだですが、僕は必ず白だと思っています。今は検査結果を待ちたいと思います」とした。
赤沢は先週、自身のXでSNS上をにぎわせた音声データが自身と平本の会話であることを明かし、自身のドーピング経験とともに「平本が僕のところに相談をしにきたのは、平本がアイルランドの武者修行でフィジカル負けをしたことや朝倉未来戦の心理的重圧が大きかったことがきっかけでした。僕は罪の意識が薄れていたことや、心から平本を応援していたこと、また彼の『RIZINの尿検査で陽性が出ないドーピングの方法を教えてほしい』という強い依頼に応える形で今回の件に至りました」と、告白していた。平本の会見前にも「僕の告発はすべて事実です。平本は自分の意思を家族にも伝えて謝罪してやり直す道を進んでほしいです」と、綴った。
RIZINの榊原信行CEOは21日の会見で「大会当日に厳正なる検査を行っています。その検査結果がすべてです。来週中には出てくる。尿を採取して空輸して米国の検査機関・SMRTL(スポーツメディカルリサーチ&テイスティングラボラトリー)に送っている。WADAの検査を行っている検査機関。検査結果を待ってどのような対応になるのか。陽性反応が出れば、ルールに基づいて対処する。それ以上でも以下でもない」と、説明。今週後半までに会見を開くことを明言している。
“美しきドブネズミ”の異名を持つ平本は、7月28日の「超RIZIN.3」で“路上の伝説”朝倉未来を拳の連打による1ラウンド2分18秒で衝撃のKO勝ち。5年に渡る因縁戦の決着がついた。試合後、朝倉は「自分が戦うのは一旦終わりにします」と、引退を表明した。