比嘉大吾は6年5カ月ぶり王座返り咲きならず 無敗王者の武居由樹と死闘 11回にダウン奪うも12回防戦一方に

 「ボクシング・WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(3日、有明アリーナ)

 王者・武居由樹(28)=大橋=に挑んだ同級1位で元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(29)=志成=は0-3の判定で敗れ、2階級制覇はならなかった。

 一進一退の攻防が多く、緊迫した展開だった。最初に大歓声が沸いたのは4回。武居をロープ際に押し込んだ比嘉が接近戦に持ち込むと左、右と回転の良いフックの連続を顔面に浴びせた。会場も「ダイゴ」コールで挑戦者を後押ししていたが、王者はこのラッシュをしのぎきると、5回以降はタイミングの良いフック、アッパーを返して簡単に主導権を譲らなかった。

 しかし、圧力の強い挑戦者が8回に再びロープ際で押しこむと、10回にはさらに武居が左目上をカットし、流血。11回には左フックで、この試合唯一のダウンを奪う。ただ、足を滑らせ気味のダウンで、王者は思わず両手を挙げていた。

 だが最終12回、足も手も止まってしまった。そこを力の残っていた武居が怒濤(どとう)のラッシュ。必死に手を出して返すものの、クリーンヒットを何度ももろに受けた。

 2018年4月には体重超過でWBC世界フライ級王座を剝奪され、計量失敗によるボクサーライセンス無期限停止処分も受けた。2020年2月の復帰戦から、6年5カ月ぶりの世界王座に返り咲くチャンスとなるタイトルマッチまでこぎつけたが、激戦を制することはできなかった。

 ◇比嘉大吾(ひが・だいご)1995年8月9日生まれ、沖縄県出身。宮古島工業高でボクシングを始める。2014年にプロデビュー。16年、東洋太平洋フライ級王者。17年、フアン・エルナンデスにTKO勝ちでWBC世界フライ級王座獲得。18年、体重超過で王座剥奪。20年、WBOアジアパシフィックバンタム級王者。21年、西田凌佑に判定負けで王座陥落。戦績21勝(19KO)2敗1分。15連続KO勝利は並ぶ日本タイ記録。身長162センチ。右ボクサーファイター

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