武居に敗れた比嘉大吾、引退を示唆「やり切った」「楽しい10年間だった」体重超過で王座剥奪経て6年ぶり世界戦で激闘

 試合後の会見で引退を示唆する比嘉大吾(撮影・伊藤笙子)
 12回を戦い終え、笑顔で肩を組む武居由樹(右)と比嘉大吾(撮影・伊藤笙子)
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 「ボクシング・WBO世界バンタム級タイトルマッチ」(3日、有明アリーナ)

 王者・武居由樹(28)=大橋=に挑んだ同級1位で元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(29)=志成=は、0-3の判定で敗れ、2階級制覇はならなかった。試合後の会見では「自分の中でやり切ったなという感じがする。すごくボクシング人生色々あって、(トレーナーの)野木さんと18(歳)からやってきて、途中(体重超過での世界王座剥奪など)いろいろあって、楽しい10年間でしたね」と引退を示唆した。

 一進一退の攻防が多い激闘となった。11回にはこん身の左フックでなぎ倒し、この試合唯一のダウンを奪ったが、足を滑らせ気味のダウンで、王者は思わず両手を挙げていた。最終12回は、武居が怒濤(どとう)のラッシュを受けて手も足も止まり、必死に手を出して返すものの、クリーンヒットを何度ももろに受けた。

 試合後は「初めていい試合ができたんじゃないかと思う。いつもは(相手を)倒そう倒そうと殴り合うが、いろんな方の指導でちゃんとボクシングができて、12回は危なかったが、最後まで戦うことができた」とすがすがしい表情。会見で引退か?と問われると、「自分の中ではそうですね。俺は、やり切ったそれだけです。悔いもなし。野木さんもチームもわかっていると思うし、それを含めた今回の試合で、勝ったら勝ったでうれしい、次頑張ろうと。今回負けたら負けたで、今回吹っ切れた試合でしたね。最初から最後まで。緊張もしたが、楽しめましたね」と、腫れ上がった顔で晴れやかに語った。

 ◇比嘉大吾(ひが・だいご)1995年8月9日生まれ、沖縄県出身。宮古島工業高でボクシングを始める。2014年にプロデビュー。16年、東洋太平洋フライ級王者。17年、フアン・エルナンデスにTKO勝ちでWBC世界フライ級王座獲得。18年、体重超過で王座剥奪。20年、WBOアジアパシフィックバンタム級王者。21年、西田凌佑に判定負けで王座陥落。戦績21勝(19KO)2敗1分。15連続KO勝利は並ぶ日本タイ記録。身長162センチ。右ボクサーファイター

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