RIZIN・榊原CEO 平本蓮のドーピング陰性を発表「両選手とも陰性。そういう結果が返ってきました」医師3人同席 今後の検査ルール見直しを明言
RIZINの榊原信行CEOは5日、7月に行われた「超RIZIN.3」のメーンイベントのタイトルマッチで朝倉未来に勝利した平本蓮(26)に関して、ドーピング検査の結果、陰性だったことを発表した。会見には医療部の諫山和男部長ら3人のドクターが同席した。
榊原CEOは冒頭「RIZINは公明正大で正々堂々と戦ってもらう。そこに禁止薬物の存在があってはならないという考え方の中で、厳しい検査をクリアしてもらうようにしてきた。試合当日に採取した尿をWADAの基準をクリアしている機関で検査した結果で、全タイトルマッチはやってきた」と説明。その上で「朝倉未来選手、平本蓮選手、両選手とも陰性。そういう結果が返ってきました」と、平本蓮、朝倉未来とも陰性だったと発表した。
その上で榊原CEOは「我々とするとドーピングに関しては格闘技団体いろいろありますし、2015年に旗揚げして9年迎えるにあたって、ドーピングに対しては一定の強い決意と基準を設けて取り組んできたつもりではあります。その結果、我々のルール、当日に尿検査をする、それをWADAの基準で検査をする。それがその試合の成立か不成立かを決めるルール。このルールを抜本的に見直そうと思っています。9年の中でいろんな進化もあるでしょうし、今までのルールを再度見直すと。当日の検査だけで中立が保たれない、公明正大に行われない、選手の意識が高まらないなら抜本的なルールを見直す」と、語った。
追加検査については「我々のルールの中でいうとさかのぼりようがない。当日の検査がすべて。今のルールの中では。当日、厳正な形で採取した尿検査が陰性か陽性か。それですべてこの試合に関しては裁く。それ以上でも以下でもない」と、否定した。
平本を巡っては今月に入り、SNSなどで平本がステロイドを使用したとする真偽不明の音声データが拡散。28日になりDEEPなどに参戦している格闘家の赤沢幸典が自身のXで平本にドーピングを指南したと告白し、波紋が広がり、2日に平本自身が会見し、ドーピング行為を否定していた。
赤沢は音声データが自身と平本の会話であることを明かし、自身のドーピングの過去とともに「平本が僕のところに相談をしにきたのは、平本がアイルランドの武者修行でフィジカル負けをしたことや朝倉未来戦の心理的重圧が大きかったことがきっかけでした。僕は罪の意識が薄れていたことや、心から平本を応援していたこと、また彼の『RIZINの尿検査で陽性が出ないドーピングの方法を教えてほしい』という強い依頼に応える形で今回の件に至りました」と、告白していた。
これを受けて平本は2日に都内で弁護士2人とともに緊急記者会見を行い、SNS上で広がっていたドーピング疑惑を全面否定した。平本は赤沢から入手したサプリなどについて「一切使用していない」と説明。ただ、右膝の靱帯損傷の怪我があり、フィジカルトレーナーの勧めで回復を早める注射を数回打ったことを語り、「僕は正々堂々と戦ったし、ホントに死ぬ気で練習しました。自分からそんなバカなことを朝倉未来選手との試合でするなんて、僕は一切ありません」とドーピングを否定し、「検査結果はまだですが、僕は必ず白だと思っています。今は検査結果を待ちたいと思います」としていた。
“美しきドブネズミ”の異名を持つ平本は、7月28日の「超RIZIN.3」で“路上の伝説”朝倉未来を拳の連打による1ラウンド2分18秒で衝撃のKO勝ち。5年に渡る因縁戦の決着がついた。試合後、朝倉は「自分が戦うのは一旦終わりにします」と、引退を表明した。