岩田翔吉 悲願の世界王座獲得「今日勝てなかったら最後のつもりでリングに上がった」矢吹との対戦熱望

 「ボクシング・WBO世界ライトフライ級王座決定戦」(13日、有明アリーナ)

 世界ボクシング協会(WBA)フライ級王者のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)は、タナンチャイ・チャルンパック(タイ)に2-1の判定勝ちで2度目の防衛に成功した。世界ボクシング機構(WBO)ライトフライ級王座決定戦で、岩田翔吉(帝拳)がハイロ・ノリエガ(スペイン)に3回3分TKO勝ちし、2度目の世界挑戦で新王者となった。WBAバンタム級王者の井上拓真(大橋)は堤聖也(角海老宝石)に判定で敗れ、3度目の防衛に失敗した。

 岩田が悲願の世界王座を獲得した。3回に右アッパーで最初のダウンを奪い、陣営の「行けえ!」という指示に従って襲いかかると左フックでトドメ。ノリエガは前のめりに倒れて動かず、レフェリーが試合を止めた。3回終了と同時だった。

 22年に初の世界挑戦で敗れた岩田は「そこから絶対に本当に強くなりたいと思った。人生を全てかけてリングに上がったので、本当にこういう結果になって良かった」と喜び、「今日勝てなかったら最後のつもりでリングに上がった」と、負けたら引退を覚悟していたことを打ち明けた。

 試合後は「一人戦いたい相手がいます。昨日新チャンピオンになった矢吹選手と試合をしたい」と、12日にIBF世界王者となった矢吹正道(LUSH緑)との統一戦をアピール。「日本タイトルの時(矢吹が王者時代)に、自分が逃げたみたいにSNSで言われて。全く対戦の話は耳に入ってなかった」と因縁を説明。矢吹は階級を上げてフライ級へ転向する方針だが、岩田は「ファンの皆さんも見たい試合だと思う」と対戦を熱望した。

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