田中恒成、僅差判定でまさかの王座陥落「こういう負け方は初めて…とても悔しい」今後については白紙「考えられない」
「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(14日、有明アリーナ)
初防衛戦に臨んだ世界4階級制覇王者の田中恒成(29)=畑中=は、挑戦者で同級5位のプメレレ・カフ(30)=南アフリカ=に判定1-2(113-114、114-113、113-114)で敗れ、王座から陥落した。通算成績は20勝(11KO)2敗となった。
僅差判定となったが、まさかの黒星でベルトを失った。田中は5回、相手のカウンターの右フックを被弾し、ダウンを献上。以降は持ち直して一進一退の攻防を繰り広げたが、タフな相手を攻略できないまま12回を終了。判定を聞く前に挑戦者の腕を持って掲げると、リング上から四方のファンに向かって手を合わせてお辞儀した。
終盤は取り返そうと必死に攻勢に出たが、「ダウンを奪われて、ボディーもダメージを与えながら、距離をつぶす攻防になった。(勝利には)届かなかったか…という思い。(僅差判定で)こういう負け方は初めて。なんか、とても悔しいです」と声を絞り出した。当初は7月20日に初防衛戦を予定していたが、相手の前日計量での体重超過により中止となったが、「(その影響で)気持ちが大変なことはなかった。フラットにこの試合に臨んだ」と強調した。
痛恨のキャリア2敗目でベルトを失い、4団体統一という青写真も崩れたが、今後については「先はちょっとわかってない。(階級変更などの展望は)考えられない。どちらにしても人生は続く。前に向いてやるだけ。今日(の試合)をしっかり、これまでを整理して進むだけ」と話すにとどめた。