中谷潤人 井上尚弥戦は「実現に向けて近くなってきている」統一戦は「バンタムにこだわる必要もないのかな」

 ボクシングのWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(26)=M・T=が2日、相模原市役所緑区合同庁舎で開かれた防衛報告会に出席した。

 相模原のホームタウンアスリートである中谷には、本村賢太郎市長が「目指せパウンド・フォー・パウンド(以下P4P)1位!まず4団体を制覇してもらって、階級を少し上げてもらって、皆さんが期待している人とやる日が来るんじゃないか」と、バンタム級4団体統一と、4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(31)=大橋=とのメガファイト実現に向けてゲキ。

 中谷も市民からの質問コーナーで次戦について聞かれ「決まっていないけど、大きい目標としてP4Pを掲げています。そこにつながっていくようなビッグファイトを望んでいます。そういう相手とできたら」と答えた。

 終了後、取材に応じた中谷は、ジムから徒歩圏内の会場とあって「たくさんの人に集まっていただいて、いいエネルギーをたくさんもらったんで励みになります。こうやって(市民と直接交流して)目に見えて感じさせてもらえるのはありがたいことで、次戦に生かしていきたい」と笑顔。

 尚弥戦について「たくさんの期待はすごく感じていますし、そこに向けてというよりは、僕の目標であるP4P1位に向けて引き続き変わらず強さを求めてやっていけば、そこにつながってくるのかなと思っているので、そこはブレさせず強さを求めてやっていきたい」と前向きに話した。

 尚弥は10月21日、報道陣に向けて自ら口を開き、「P4P1位になりたいという若者がいるんで、その若者が上がってくるのを待つしかないのかな」、「これだけボクシングファンが言ってるのであれば、もう口に出してもいいのかなと。1位を目指していると言ってるということは、そういうこと(尚弥と戦う)じゃないですか」、「自分も興味が出てきている」などと中谷戦について意欲的に語っている。

 中谷は「反応してくれたところもあったので、そういったところに向けてファンの方たちの思いもより強くなったと思うので、実現に向けて近くなってきているなというのはもちろんあります」と、機運の高まりを感じているようだ。

 一方、中谷を含め主要4団体の世界王者が全て日本人であるバンタム級戦線は、中谷と互いに統一戦を臨んでいた相思相愛の井上拓真が10月13日に堤聖也に敗れてWBA王座から転落。IBF王者の西田涼介とWBO王者の武居由樹は12月に防衛戦を行うことが決まっている。

 統一戦について聞かれた中谷は「強さを求めていくといった上でバンタムにこだわる必要もないかなというところはあるので。体も成長していますし、だんだん減量もきつくなってきているというのもあるので、ベストパフォーマンスが出せる階級でしっかり戦っていきたいなというふうに思っているので、そこら辺は相談しながら、上げるか、統一を-待つっていう言い方はあまり好きじゃないんですけど-しっかりやっていけるかというところを、流動的ではありますけど見極めてやっていきたい」と、早期の階級アップの可能性を否定せず。

 拓真の王座転落を受けて、バンタム級で戦いたい相手は「チャンピオン誰でもという感じですね」と話していた。

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