井岡一翔、王座返り咲きに自信「今作り上げている戦い方で再戦すれば勝てる」

 「ボクシング・WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 王者のフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)にダイレクトリマッチで挑戦する前王者の井岡一翔(志成)が14日、都内で公開練習と記者会見を行い、王座奪回に自信を見せた。

 今年7月の前戦ではマルティネスに手数とパワーで押され、判定3-0で完敗した。

 井岡は「日々、苦悩と葛藤の中で、打ち勝って、何とかいい状態で来られている。敗戦した結果を受けて、立ち上がるのは簡単ではないし、いろんなことを考えながらもう一度ボクシングと向き合っていく中で、全てが人生うまくいくわけではないし。そういう部分でのとらえ方だったり、ボクシングの構成だったり、考えることは今まで以上にあった。そういった中で、この試合に向けて成長しないといけない部分を考えながらやっていくのが、すごい考えさせられました」と、さまざまな思いをめぐらせたことを打ち明けた。

 敗因については「気持ちの部分でも戦略の部分でもチーム一丸となって、自分たちの中でハマりすぎたというか、僕自身が一つに捕らわれすぎた部分があったので幅広く戦えなかった」という。

 具体的には「気持ちの部分でも戦略の部分でも入りすぎた部分があった。攻め込みすぎた。内容的にも1ラウンドにいいボディーカウンターが入って、そこからすごい単調になったしまったというか、そこばかりになってしまった。相手の距離をつぶしに行く上で相手がなかなか止まらなかったので、そこも付き合いすぎたかなと思う。そういった部分で相手のペースになってしまったし、相手の見栄えをよくさせしまった。ワンパターンになりすぎた」と説明。

 今回は従来の米ラスベガスのキャンプを行わず、妻子がいてリラックスできる住み慣れた日本での調整を選択。「練習して帰って家族がいるという時間が力になります」という。練習面ではマルティネスと似たタイプのメキシカンを招き、約4週間で90ラウンドのスパーリングを消化した。

 作戦としては「言える範囲で言うと、すごく少なくなってしまう。どう表現したらいいかすごく難しくなる。その単語を言ってしまうとほぼほぼ分かってしまうんで」と苦笑。「言えることは限られるというかほぼ言えないけど、すごくいいトレーニングできてますし、手応え感じてますし、前回とはまた違った戦い方を見せられるんじゃないか。前回戦って、勝てない選手ではないなと感じましたし、だからこそリベンジして、必ず結果でそれを証明したい。いま作り上げてる戦い方で再戦すれば勝てると思っています」と、王座奪回に自信を見せていた。

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