堤駿斗がWBA世界挑戦権獲得 元世界王者アルバラードを8回TKO、先輩・井岡一翔と誓う「来年一緒に世界チャンピオンに」

 メーンの試合を勝利で飾った堤麗斗(左)祝福する井岡一翔(撮影・園田高夫)
 1回、堤麗斗がアルバラード(左)のボディに右フックを浴びせる(撮影・園田高夫)
 8回、レネ・アルバラード(右)をTKOで破り雄たけびを挙げる堤麗斗(撮影・園田高夫)
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 「ボクシング・WBA世界スーパーフェザー級挑戦者決定戦」(31日、大田区総合体育館)

 WBA9位の堤駿斗(25)=志成=と14位で元王者のレネ・アルバラード(35)=ニカラグア=の間で争われ、堤が8回1分55秒、TKO勝ちした。

 先輩・井岡一翔の20年大みそかの田中恒成戦をイメージしたというコーンロウヘアで登場した堤は、1回から作戦だったという左右のボディーでアルバラードを削り、5回には右ストレートを効かせるとロープに詰めてラッシュする。

 堤は「ここでフィニッシュしなくてもいい。ここで使うと後半もたつく。ボディーで削る作戦を忘れている。チャンスは来る」と焦ることなく修正。8回に「一番練習した」という左フックを効かせるとロープに詰めてメッタ打ちにして、レフェリーストップを呼び込んだ。テレンス・クロフォードを意識したフィニッシュだったという。採点も7回までフルマークの完勝だった。

 4月のフェザー級戦で前日計量に失敗。6カ月のライセンス停止処分を受け「何回も辞めようと思った」が、周囲の応援で立ち直った。井岡は7月にフェルナンド・マルティネスと統一戦を行う際に「ここは俺が見せるわ」と堤に告げ、中止になった今回も「もう1回這い上がるわ」と告げた。「男としてのプライドを見せてもらったし、俺もここで辞めて逃げちゃダメだ」と教わった。

 みそぎマッチを飾った堤は「判定続きの興行を、倒して締めたかった」と、井岡から代わったメインイベンターとしての自覚もにじませた。

 挑戦権を獲得して、リング上では「最高やった」と祝福してくれた井岡と「来年一緒に世界チャンピオンになりましょう」と誓い合った。堤は「待ってても機会は来ないと思うので、やるとなったら自分から行きます。理想は来年の最後にやれればいい」と、力強く言い切っていた。

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