棚橋弘至と柴田勝頼が再会エキシ 棚橋は涙「レスラー続けてこられて良かった」柴田「引退前にシングル。アメリカで待ってます」

 「プロレス・新日本」(5日、東京ドーム)

 米AEW、米ROH、メキシコのCMLL、日本のスターダムとの合同興行「レッスル・ダイナスティ」が開催され、来年の1・4東京ドーム大会で引退する社長エースの棚橋弘至(48)が、同期で米AEWの柴田勝頼(45)とスペシャルエキシビションマッチ5分一本勝負を行った。

 2017年4月に急逝硬膜下血腫で手術を受けた柴田は原則として日本で試合はできないため、スペシャルエキシビションという扱いで、柴田が日本で試合をするのは2022年末に行われた猪木祭でのトム・ローラー戦以来、棚橋とのシングルマッチは2015年のG1クライマックス公式戦以来となる。

 2人はまず手四つで探り合い、離れるとロックアップで組み合う。柴田はロープに押し込むとクリーンブレーク。再びロックアップすると、今度は「残り3分、チョップしかないな」と思ったという柴田が水平チョップを放つ。ここから柴田は水平チョップ、棚橋は胸板に手のひらを打ち付けるチョップに水平チョップも混ぜながら、延々と打ち合う。

 それぞれ50発以上を打ち込んだところでタイムアップ。額を突きつけ合った2人だが、柴田は人さし指を立てて手を差し出し、棚橋は応じて握手すると抱き合った。互いの手を上げ合った2人の顔には、笑みが浮かんでいた。

 棚橋は「5分じゃ短いね。ただ、柴田選手と25年前、同じ日にデビューして若手の頃何度もシングルマッチがあったり、また今日こうして1対1で向かい合えたこと自体が、今の状況を考えると特別なことだと思いますけど」と振り返り、チョップで赤く腫れ上がった胸板を見せて「見てくれ、火ついたよ。ネクスト期待して」と笑顔。

 「ホントに節目節目で、僕のレスラー人生の節目で大きな影響を、時に同期、時にライバル、時に外敵、そして一緒にこれからも戦っていけると思った先のアクシデントがあって…」と話したところで思わず涙した。

 「プロレスラーを長くやってると、いろんなものを犠牲にしなきゃならない時があったり、体のダメージもあるし、ただそれ以上にファンの皆さんの応援や、こうしてもうないだろうと思っていた試合ができている。結果として、レスラーをずっと続けてこられて本当に良かったです」と、涙ながらに語った。

 柴田は「棚橋君が社長に就任して、残り1年、この1年をレスラーとしてホントに大事に使ってほしいという気持ちしかありませんね」と述べ、前日アクションを起こしてこの日のエキシ実現につなげたことを「今日エキシビション5分、たった5分ですけど、同じリングに上がって向き合うと、この1年でできるかできないか分かんないんですよ。今日じゃなかったら次いつとかないんで昨日動かせていただきました」と説明した。

 「されど5分なんですよ。たかが5分されど5分。この5分ってあるかないか、天と地ほど違って。日本で無理だったら海外だったらできるわけじゃないですか。俺は棚橋君が選手として引退する前に続き、シングルマッチ、あとタッグ組んで試合したいですね。それが社長業に追われる棚橋君がホントにやりたいことやれるのか。ホントに忙しいので、もし疲れてなければアメリカまで来て試合しましょう、続きしましょうという気持ちです」と、アメリカでの一騎打ちとタッグ結成を呼びかけた。

 久々の東京ドーム、久々の日本マットには「すごい、ここに来るのも懐かしい気分になりましたね。なんやかやで、この空間だったよなっていうのは思いましたね。いい空間です。(花道を)ちょっと歩きにくかったですね。(苦笑)。でもなんかいい空間だと思います」と懐かしみ、「でももっといい空間を作れると思うんで、棚橋社長になってもっといい空間、いいリングを作っていければいいなと陰ながら応援してます」とエール。

 「自分が言いたいのは続きを必ずやりましょう、それだけです。レスラー人生25年、たった5分で決まるわけないじゃないですか。でもお互いの気持ちが確認できたから、続きができるなと思いました」と再び呼びかけ、棚橋が「火がついた」と話したことを知ると「今さら?俺は常に燃えてますよ。アメリカで待ってます」と、メッセージを送っていた。

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