「プロレス・ＬＵＣＨＡ　ＦＩＥＳＴＡ」（４月２７日、両国国技館）

　昨年２、６月に東京・新木場で開催された「ＬＵＣＨＡ　ＦＩＥＳＴＡ」の拡大版「ＬＵＣＨＡ　ＦＩＥＳＴＡ　ＥＳＰＥＣＩＡＬ」が４月２７日に東京・両国国技館で開催されることが７日、東京・両国ビューホテルで発表された。

　大会は日本とメキシコを結ぶ旅行会社「株式会社メキシコ観光」の日本法人創立満４５周年記念事業。記者会見では伝説のマスクマン「ハヤブサ」が復活し、かつてのライバル・田中将斗と対戦すること、メインで世界各国の１２選手による日本版グランプリ「グラン・プレミオ」（メキシコ式イリミネーションマッチ）が開催されることが発表され、メキシコ観光ベルトを返還した柳川澄樺が「グラン・プレミオ」の日本人枠参戦をアピールした。

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　ハヤブサは華麗な空中殺法を駆使した大型マスクマンで、１９９０年代にＦＭＷ、全日本などで活躍。２００１年に試合中のアクシデントで頸髄（けいずい）損傷の重傷を負い、事実上の引退を余儀なくされ、２０１６年に死去した。正体は江崎英治さん。

　記者会見にはゼロワンの工藤めぐみＧＭと田中将斗が出席。工藤は主催者側からのオファーに対し、「簡単にこのハヤブサ選手の復活というものを成立させていいのか、悩んだ部分もあり」と打ち明けつつ、「ここにハヤブサ選手がいて、私がこの相談をしたらきっと、ハヤブサという一つのレスラーを自分の中でとどめることなく、多くの人にハヤブサというものを広めてほしいと願ったと思います。きっとハヤブサ選手、江崎君はそう言ったと思います」と、決断した理由を説明。

　ハヤブサの同期・ミスター雁之助はビデオメッセージで「これはとんでもないことですよ。中身は一体誰なのか？華麗な空中殺法はよみがえるのか？そしてあの激しい試合内容を越えるドラマを作り出せるのか？正直、期待が大きいだけに不安もあります」と率直に懸念を示しつつも、「田中将斗が引き受けたんです。田中が中途半端なことをするはずがありません。いつも期待以上の試合を見せ続けてきた男です」と保証。「俺も今からプロレスファンの頃に戻って心待ちにしてます」とコメントした。

　田中は「僕はＦＭＷにいた時に一度もハヤブサさんに勝っていません。正体が江崎さんでないのは分かっていますけど、カッコよくて強いハヤブサが両国のリングに戻ってくるのであればすごく楽しみだし、（雁之助の）期待通り、それ以上の試合をしたい」と対戦を志願した理由を説明。ハヤブサとの思い出を次のように語った。

　「ＦＭＷに入門した時に、道場には江崎さんが住んでいて、ハヤブサさんになる前だったけど、その時から練習面では本当にカッコいいし、見た目が本当にカッコいい人だったけど、リングから降りれば僕らとバカ話もするし、夜になったらお酒を飲んで一芸したり、みんなを笑わせたりする。先輩面をしないというか、尊敬できる先輩だったし、リング上であればハヤブサになって、すごくカッコいいし、新生ＦＭＷになってハヤブサと田中将斗の２大エースって言われましたけど、一度も試合でも勝ったことないし、存在とか、プロレスラーとしても越えられる存在ではなかった」

　復活を聞いた時の心境を「やっぱり複雑でした」と率直に明かしつつ、「本当に、カッコイイし、強い。カリスマ的なものというのは僕ら選手が思う以上にファンの思い入れは強いと思うけど、やるとなるんであれば、ハヤブサには期待しかないし、僕だったらハヤブサを生かせると思うし、そのうえで倒せると思うので、立候補させていただきました」と話した。

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　グラン・プレミオは、世界代表としてキラ（メキシコ代表、ＣＭＬＬ所属）、タバタ（同）、エラ＆オリンピア姉妹（同）、サマンタ・ブラック（コスタリカ代表、ＣＷＥ所属）、ウィロー・ナイチンゲール（米国代表、ＡＥＷ所属）の６選手が発表された。特別レフェリーとしてＣＭＬＬのメインレフェリーのエドゥガル“グエロ”ノリエガが来日し、グラン・プレミオなど数試合を裁くことも発表された。日本代表の６選手は後日、発表となる。

　記者会見では昨年２月にメキシコ観光王者となったＪＴＯの柳川澄樺がベルトを返還し、グラン・プレミオ出場を「私はメキシコで、３週間で１０試合してきた。誰よりも経験を積んできて、いま日本人選手でこのメンバーにふさわしいと思っています。なので、ぜひ自分もメンバーに入れてください。お願いします！」とアピールした。