いとこ・井上浩樹が明かす井上尚弥の強さ 誰よりもボクシングを「考えている」井上家の強さの秘密
世界スーパーバンタム級4団体統一王者、井上尚弥(31)を生まれた時から知っている一人が、いとこの井上浩樹(32)だ。尚弥と、尚弥の弟で元WBA世界バンタム級王者の井上拓真(29)とともに幼少期から現在まで尚弥・拓真兄弟の父・井上真吾トレーナー(53)の指導を受ける。元日本スーパーライト級、元WBOアジア・パシフィック同級王者に2度就いた強豪が、尚弥、そして井上家の強さの秘密を明かした。
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浩樹は小3でボクシングを始めた。尚弥が真吾氏からボクシングを教わっているのを見た浩樹の父が、弟である真吾氏に、浩樹にも教えてくれるよう頼んだという。尚弥と歩んだボクシング人生は四半世紀に及ぶ。
尚弥は2012年にデビューし、14年に初の世界王座を獲得。浩樹は15年にデビューし、19年に日本王座とWBOアジア・パシフィック王座、23年に2度目のWBO王座を獲得したが、今は尚弥との差を痛感している。
「今は追いかけさせてもらっていますよ。同じような期間、同じ練習をしてきたのに差がついちゃったのって多分、どれだけボクシングのことを考えてきたか。気持ちの積み重ねが、こうやって差ができてきていると思う」
今や世界的なスーパースターとなった尚弥だが、その態度は「今までとホントに何にも変わらない」という。
「彼が普通に接していて、俺すごいだろ、みたいにならない。僕の中ですごい人という感覚がなかったんで、今までのように過ごしながら練習とか一緒にやって来たけど、どうやらそうじゃないぞ、コイツやべえんだなって気付いてきて、何でこんなに差が生まれたんだ?みたいなのを考え出したのは最近だと思う。ボクシングで大事なことは、彼を見て分かったような気はしている。どれだけ考えるかじゃないですか。僕は練習が終わったら別のことにフォーカスしちゃって。(尚弥は)そういう時間でも考えている」
30年以上も一緒に過ごしてきた浩樹は、尚弥が今のようになれた理由を「誰よりもボクシングのことを考えて、何年も積み重ねてきて。プラスみんなからの神格化されている重圧を跳ね返してやるっていう気持ちの強さ。いろんな部分がミックスされて積み重なって、今の状態ができているのかな」と考えている。
そして、尚弥、拓真、浩樹と3人の王者を生んだ井上家の強さの理由を「長く続けるってこと」だと指摘する。
「それが一番の秘訣(ひけつ)だと思うし、継続するためにはどうすればいいか。楽しくなきゃできないじゃないですか。僕はずっと楽しくできているし、厳しい時もあるし、うれしい時もあるし、そこのバランスがすごくいい家族だなと思う。だから続けられているし、今があるという感じがします」
◇井上浩樹(いのうえ・こうき)1992年5月11日、神奈川県座間市出身。2015年デビュー。19年4月、日本スーパーライト級王者。同12月、WBOアジア・パシフィック同級王者(返上)。20年7月、永田大士に敗れ、日本王座陥落。23年8月、WBO王座返り咲き。24年4月、東洋太平洋王者・永田との統一戦に激闘の末、スプリット判定で敗れて王座陥落。戦績17勝(14KO)2敗。スタイルは左ボクサーファイター。漫画家でもあり、作品に「闘え!コウキくん」がある。
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