「プロレス・ジャイアント馬場没２５年追善大会」（３１日、後楽園ホール）

　メインイベントで、太陽ケア（４９）の引退試合として６人タッグマッチが行われた。ケアはＧＵＲＥＮＴＡＩ時代の盟友だった鈴木みのる（５６）、ＭＡＺＡＤＡ（４９）ｗｉｔｈＮＯＳＡＷＡ論外（４８）と組み、秋山準（５５）、丸藤正道（４５）、小島聡（５４）と対戦。最後は秋山のリストクラッチ式エクスプロイダーを食らい、１９分５７秒で玉砕した。

　ケアは１０代での入門から、２０００年の団体分裂騒動の後も全日本に残り、約３０年間ほぼ王道マット一筋で戦い抜いてきた。「まずはジャイアント馬場さんに感謝の言葉を贈りたい。（ハワイからスカウトされて）チャンスでもあり、ギャンブルでもあったが、馬場さんに拾ってもらったことは感謝しかない。リングに上がるときは馬場さんのためにも戦って、夢をかなえられた」と、この日が命日の師匠への想いを込めた。試合後は引退セレモニーが行われ、駆けつけた川田利明（６１）、渕正信（７１）、ＴＡＲＵ（６０）、そして武藤敬司（６２）から花束を贈られた。

　ケアと最後にタッグを組んだみのるは「ＧＵＲＥＮＴＡＩで一緒にやったのはたったの２年間だけど、２人でずっと世界タッグ（王座）を持っていて、それでケアを通して俺が会ったこともないジャイアント馬場さんを感じることができた。そして全日本プロレスを３０年間一度も抜けずに残ってきた。一緒にやってて、何か気が合うんだよ。タッチのタイミングとか角度とか、細かいところがビシッとハマっていく最高のパートナー」と、かつての盟友を評した。

　４９歳でキャリアに区切りをつけたケアに対し、「たかだか３０年ぽっちのキャリアで疲れたとか言ってるんじゃないよ。俺のキャリアは３７年？ハハハ、俺は辞め時を忘れたけど」と自虐を込めつつ、「ハワイアンなのに日本でだけプロレスをやってきて、日本人以上に全日本プロレスを知ってるんじゃないかな」とねぎらった。