ボクシング 日本初のアマ世界王者・坪井智也、史上2人目のA級プロテスト合格「アマとプロは別物と自覚」3・13両国で8回戦デビューへ
アマチュアボクシングで21年世界選手権バンタム級金メダルの坪井智也(28)が6日、東京・後楽園ホールで行われたプロテストに合格した。12年ロンドン五輪金メダルの村田諒太以来、史上2人目となるA級での合格となり、帝拳所属として、3月13日に行われるトリプル世界戦(両国国技館)の興行で8回戦デビューする。
3ラウンドのスパーリングでは、来日中のWBCバンタム級シルバー王者アレハンドロ・ジャイル・ゴンザレス(メキシコ)を相手に多彩なパンチを繰り出し、2回以降は前に出て積極的な攻撃も展開。「今日が新たなプロボクサー(としての人生)の始まり。普段からあまり緊張しないので楽しんで迎えられた。大きい相手と打ち合いにならないように、基本だけを出して皆さんにお見せすることだけを意識した。ラウンドごとに変えながら」と、折り紙付きの実力の片りんを見せつけた。
坪井はアマチュア時代、21年11月の世界選手権で日本史上初となる金メダルを獲得。21年東京五輪、昨夏のパリ五輪と出場は逃し、第一線を退いていたが、堤聖也や井上拓真ら同世代がプロで活躍していることに刺激を受け、一念発起でプロ転向を決めた。
来月13日のデビュー戦に向けて第一歩を踏み出し、「A級デビューはなかなかないのでうれしい。(村田さんは)僕が獲れなかった五輪金メダルをミドル級で取られて、プロでも世界王者になられて、その方と同じA級(合格)でデビューできることはうれしい」と声を弾ませた。アマチュアで世界を獲ったものの、「アマとプロは別物。しっかり自覚を持ってリングに上がりたい。(アマチュアで培った)引き出しをプロのリングで戦略的に使えるか。プロなので、しっかり(倒す強度で)打つのが僕の課題」と強調し、将来の目標について「静岡県から世界王者が出ていないので、初の世界王者になれるように」と抱負を語った。
◆坪井智也(つぼい・ともや)1996年3月25日、静岡県出身。11歳でボクシングを始め、浜松工高から日大に進学し、卒業後に自衛隊入り。ライトフライ級で全日本選手権を14年から4連覇したが、19年大会決勝で敗れ東京五輪代表を逃した。21年11月の世界選手権では、16年リオ五輪フライ級金メダルのゾイロフ(ウズベキスタン)を破るなど日本勢初の金メダルを獲得。24年パリ五輪は出場を逃し一線を退いていたが、同年末で自衛隊を退職し、プロ転向を表明した。アマチュア戦績は106勝(10KO/RSC)25敗。右ボクサーファイター。身長160センチ。
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