大毅あと4キロ…絶食減量「極限きた」
「IBF世界Sフライ級王座決定戦」(9月3日、サンメッセ香川)
予備検診が29日、都内で行われ、亀田3兄弟の次男で同級3位の亀田大毅(亀田)と4位のロドリゴ・ゲレロ(メキシコ)は、ともに異常なしと診断された。世界初の3兄弟同時世界王者へ、長男・興毅、三男・和毅に続いて世界戦に臨む大毅は、前日に絶食するなど「極限に来た」という過酷な減量に突入。亀田家の悲願実現へ、「焦らずにチャンピオンになりたい」と勝利を誓った。
3兄弟の快挙と、自身の2階級制覇に挑む“浪速の弁慶”に、いつもの威勢はなかった。検診を終えた大毅は「コンディションは、まあまあやね。(減量は)あと4キロぐらい」と力のない声で話した。明らかに減量の影響が感じられた。
過去6戦はバンタム級以上の体重で戦っており、スーパーフライ級での試合は、11年12月に当時のWBA同級王者テーパリット・ゴーキャットジム(タイ)に挑戦して以来。フライ級時代には1週間、テーパリット戦でも4日の絶食をするなど減量に苦しむことが多かったが、久々に戻った階級はやはり厳しかった。
前日計量は目前。「昨日はなにも食べてへん。水分は氷をなめるぐらい。あとは、サラダとか重さを量って、ちょこちょこ食べるぐらいかな。極限まできている」。ほぼ絶食の状態に突入していることを明かした。
IBFは当日にも計量を行い、前日より4・5キロ以上の体重増を認めないという独自のルールがある。普段の試合の体重増が5キロぐらいという大毅は「それがルールやから。(影響は)多少かな」と意に介さなかった。ゲレロよりリーチが5センチ下回っていたことにも、「過去の試合は全部オレが短かったわ。30センチ差ぐらいやったらどうしようかなと思うけど、5センチやったらいつも通り」と意識しなかった。
先日、「兄弟で一番おもしろい試合をする」と宣言したことに触れ、「みんなにと言うより、(兄弟)2人に見せたい。メッセージというものがあるんですよ。2人に通じるかどうか分からんけど」と、秘めた思いを口にした。「落ち着いて、練習通りやれば結果は出る。焦らずチャンピオンになりたい」と自信を示す“浪速の弁慶”。まず己との闘いに勝つ。