亀田ジム“大毅騒動”で活動停止も
日本ボクシングコミッション(JBC)は9日、都内で倫理委員会を開き、3日のIBF・WBA世界スーパーフライ級王座統一戦(大阪・ボディメーカーコロシアム)で判定負けしたものの、IBF王者・亀田大毅(24)=亀田=の王座保持をめぐる騒動に関して、JBC側には落ち度がないことを確認した。今後は、亀田ジム側が不誠実な対応をしたなどとして聴聞を行う。聴取の結果次第で、前例のない処分を科すと示唆し、ジムの活動停止などに発展する可能性も出てきた。
JBCは、混乱を極めたドタバタ劇について当事者への聞き取りを進めてきた。試合前日のルールミーティングでは、亀田大が負けた場合「IBF王座は空位」で合意されていたと確認。この一件に関して、JBC側に落ち度はないと明らかにした。
JBCの浦谷信彰・本部事務局長代行は、一連の騒動において「明らかに不誠実な対応をしたり、虚偽の事実を歪曲(わいきょく)した人物がいる」と断言。「負けても王座が移動しない」と通知されていた亀田ジム側に対して聴聞を行うとした。一夜明け会見では、亀田ジムの嶋マネジャーが、大毅も負けても王者にとどまることを知っていたと発言していた。
試合後、前言を翻したIBFの立会人であるリンゼイ・タッカー氏の行動については、引き続きIBFとのメールのやりとりを通じて詳細を明らかにするという。
あくまで中間報告としながらも、「JBCに対する言われなき中傷には厳重に抗議する」(同事務局長代行)と毅然(きぜん)とした姿勢を貫く。「こうしたトラブルが特定のプロモーションに突出していることを憂慮する」と騒動が続出することに何らかのピリオドを打ちたい考えだ。
今後の聴聞の内容によっては、前例のない処分を科すことを示唆した。亀田側はジムとしての活動どころか存続さえ危ぶまれる状況に陥る可能性もある。