大毅がIBF王座返上 敗戦受け止める
ボクシングで亀田3兄弟の次男・大毅(25)=亀田=が19日、IBF世界スーパーフライ級王座の返上を表明した。昨年12月の2団体王座統一戦で、体重超過によりWBA王座を剥奪されたリボリオ・ソリス(31)=ベネズエラ=に判定負けを喫しながら、IBFルールにより王座を保持していたが、日本ボクシングコミッション(JBC)はこれを認めず混乱が生じていた。大毅のタイトル返上により、前代未聞の事態はひと区切りつくことになりそうだ。
ようやく大毅が決断した。米マイアミ合宿へ出発するため、成田空港から出発する際に「お騒がせしたのは申し訳ありません。IBF王座を返上しようと思います」と語り、王座統一戦で判定負けを喫しながらタイトルを保持していた問題にピリオドを打つことになった。18日にメールで米ニュージャージー州のIBF本部に連絡したという。
王座返上を決意した理由について、「自分がソリスに負けたのが悪い。それは認めます」と敗戦の事実を重く受け止めていることを明かした。前日計量でソリスが体重超過により、戦わずしてWBA王座を剥奪された。ルールミーティングでは、大毅が敗れた場合はIBF王座は空位になると発表。しかし、試合後にIBF立会人のタッカー氏が前言を翻し、王座の保持を主張したため大混乱に陥っていた。
「また一から」
IBF側はJBCへの謝罪文でタイトル保持に関して触れておらず、強制的に剥奪することはしなかった。しかし、大毅は所属ジム会長、マネジャーのライセンス停止により、現在は国内で活動できない。さらに、スーパーフライ級での減量も限界。引退も考えたというが「お兄ちゃん(興毅)も和毅も頑張っているから」と思い直した。今後は、階級を上げて再び世界を目指すことになりそうだ。「王座は返上するけど、IBFには感謝している。また一からボクシングを頑張りたい」と再起への決意を示した。