山中、圧巻V3“ゴッドレフト”さく裂
「WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(8日、両国国技館)
WBCのトリプル世界戦が行われ、バンタム級は山中慎介(30)=帝拳=が同級1位のマルコム・ツニャカオ(真正、フィリピン)に12回TKO勝ちし、3度目の防衛に成功した。
“ゴッドレフト”で2連続KO防衛だ。山中は、指名挑戦者ツニャカオの素早い出入りと、コンビネーションに苦しんだが、最後は得意の左で決めた。
3回に2度のダウンを奪い、最終12回に「狙っていた」という左・右・左の連打で3度目のダウンを奪い、ストップを呼んだ。ツニャカオとは友人同士。顔を血に染めながらも向かってくる気迫に「本当にいい選手だった」とたたえた。
3戦連続で元世界王者に完勝。王者の貫禄を示し、統一戦の期待が膨らむものの、「WBAにこだわっていないが、IBF、WBOでも、違う王者と戦えば自分の強さを証明できる」と興味を示した。
もっとも、所属ジムの本田会長は、亀田興毅との統一戦について「いやいや」とやんわり否定。観戦した興毅の弟でWBC同級4位・和毅との対戦の可能性については、世界挑戦資格の内規を満たしていないことを理由に「彼は挑戦できないでしょ」と否定した。