八重樫、速さで圧倒!3‐0判定V2
「WBC世界フライ級タイトルマッチ」(6日、両国国技館)
王者・八重樫東(30)=大橋=が挑戦者で同級1位のエドガル・ソーサ(34)=メキシコ=に判定勝ちし、2度目の防衛に成功した。
スタートダッシュは最高だった。機先を制す左ジャブ、スピード満点の出入りからワンツーを決めてソーサを手玉に取った。8ラウンドまでの公開採点では、1人のジャッジがフルマークを付けるなど圧倒的にリード。ポイントでは安全圏内に入った。
しかし、ソーサも実力者だけに最後まで逆転を狙って前進を続けた。八重樫は足を使って被弾を避けて最終ラウンドまで乗り切った。3人のジャッジはすべて八重樫を支持。3‐0の文句なしの判定勝ちを収めたチャンピオンは、リング上に3人の子供たちを招き入れ、9月7日に生まれたばかりの次女・一永(ひとえ)ちゃんを抱き上げた。
「取りあえずホッとしています。ソーサのプレッシャーに動かされて、最後まで怖かった。この子がもう少し大きくなるまでチャンピオンでいたい」とようやく笑みがこぼれた。
大橋ジムは来年創立20周年を迎える。「これで現役の世界王者としてパーティーに出られます」と喜びをかみしめた。大橋会長は北京、ロンドン五輪ライトフライ級で金メダルを獲得してプロに転向した中国の鄒志明(ゾウ・シミン)との対戦プランを披露。さらに大きな舞台を目指して走り続ける。