井上、減量苦王者に容赦なく腹攻め予告
「WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(6日、大田区総合体育館)
前日計量が5日、都内で行われ、WBC世界ライトフライ級王者・エルナンデスが、減量苦を感じさせる丸刈り頭で登場し、リミットの48・9キロでパスした。日本選手最速の6戦目での世界王座奪取を狙う挑戦者・井上もリミットでパス。3度目の防衛戦となる同フライ級王者の八重樫は、50・8キロ、挑戦者サレタは50・6キロで、4人とも1回でパスした。
エルナンデスが涙ぐましい努力を見せた。前日とは一変した丸刈り頭で現れると、恐る恐る体重計に乗り、リミットでパス。写真撮影ではバナナにかぶりつき、井上にも食べさせようとするなど明るく振る舞った。「ルックスを変えてみただけだ」と言い張ったが、減量苦をごまかすことはできなかった。
検診では脈拍数104を記録。44回だった3日の予備検診と比べても、高い数値だった。ドクターは「異常ではなく、運動していたのでしょう」と説明し、直前まで汗を流し、丸刈りにしてリミットにこぎ着けていた。
これには、井上も「結構きつそうでしたね。丸刈りにしたぐらいでは、変わらないと思うけど…」と苦笑い。井上の父・真吾トレーナーは「そういう作戦なのかな?乗らないようにしないと」と笑みもこぼしながら、「やっぱりボディーは多めに出したい」と、減量苦ボクサーの弱点といわれる腹攻めを予告した。