和毅、雪辱ならず 距離取る作戦不発

 「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(6日、コーパスクリスティ)

 挑戦者の亀田和毅(24)=亀田=は、王者ジェイミー・マクドネル(29)=英国=に0-3で判定負けした。判定でプロ初黒星が付いた5月の世界戦の雪辱は成らなかった。バンタム級ノンタイトル8回戦では、一昨年12月の世界戦以来の試合に臨んだ兄の大毅(26)=亀田=が、ビクトル・ルイス(メキシコ)に1-2で判定負けした。

 またも0-3の判定で王座奪取に失敗した。亀田和は「そら負けたら悔しいし、前回よりも勝ったと思ったけど、結果は出たからとやかく言うことはない」と、さばさばと振り返った。

 井岡一翔(井岡)ら数々の世界王者を指導したキューバ人の名トレーナー、サラス氏と新たにコンビを組んだ。前日計量時には「サラスの言う通りやったら勝てる」と、絶大な信頼をのぞかせていたが…

 この日は「あまりくっつかないで、距離を取ってという作戦だった」と言う通り、序盤はマクドネルの顔面を何度となく捉えるなど優勢だった。だが、前回と同じく後半に手数で王者に盛り返された。最終ラウンドにはパンチを後頭部に受けた際に足を滑らせた。これがダウンとされ「それは言うてもしゃあない」と話すしかなかった。

 3人のジャッジ全員が1ポイント差だった前回と異なり、大差がついた。「いい感じだったけど、見方はそれぞれある。またビデオを見て修正していく」と、前回敗戦後の強気は影を潜めた。

 次兄・大毅も判定負けした。長兄・興毅は10月16日(日本時間17日)、米シカゴでのWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチで、王者・河野公平(ワタナベ)に挑戦。日本人初の世界4階級制覇に挑む。

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