江藤逃げ切られ判定負けに涙…
「ボクシング・WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(28日、ゼビオアリーナ仙台)
WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチは、挑戦者の江藤光喜(27)=白井・具志堅=が、王者カルロス・クアドラス(27)=メキシコ=に判定負けを喫した。
最終12回、残り10秒を告げる拍子木が鳴るとクアドラスが勝ち誇ったように両手を突き上げた。江藤は執ように攻め続けたが、王者の逃げ切りを許した。試合後、こらえきれずに悔し涙をこぼした。
序盤は王者のペースに巻き込まれ、4回終了時の公開採点は3者とも36-40。8回を終えても大差を付けられ、勝つには倒すしかなかった。終盤はリングを大回りして逃げ回る王者。陣営は「追え!当たるまで追え!」との指示。江藤は鬼気迫る表情で追いかけたが、王者の逃げ足は最後まで衰えなかった。
江藤は「逃げ切られた。もっと足が止まると思ったけど、止まらなかった。あんなに速いとは思わなかった」と唇をかんだ。具志堅用高会長(60)は「チャンピオンはボクシングがうまかった」と完敗を認めた。