サッカー男子五輪代表のオーバーエージ（ＯＡ）枠ＤＦ吉田麻也（２３）＝ＶＶＶフェンロ＝が１５日、荷物整理のため、成田空港発の航空機で所属クラブのあるオランダへ向かった。前日は千葉市内の合宿所で代表の後輩を銭湯に誘ったが断られ、１人でサウナなどを満喫。素っ裸で少年ファンに囲まれるハプニングに遭遇したことを明かした。また、男子五輪代表チームは千葉県内で、国内での練習を打ち上げた。日本は男女とも１６日未明、羽田空港から出発する。

　たった１人の出陣式で“金”を披露した。前日、千葉市美浜区のスーパー銭湯「湯快爽快湯けむり横町」に出掛けた吉田は、脱衣所で瞬く間に少年ファンに囲まれた。

　「あれ！あれ！って気付かれて…。やっぱり、裸で握手を求められるのは恥ずかしいなぁ。子どもたちに見られているような気がして。下を…」

　フル代表ではＷ杯最終予選の期間中に、ＤＦ内田らチーム仲間と埼玉県内の宿舎近辺を散歩するなど、気分転換。オフピッチでの一体感が好結果に直結していたこともあり、「向こう（ロンドン）でも散歩はすると思う。誰かしらを引き連れて」と、フル代表の習慣を後輩世代にも広める。だが、裸の付き合いはどうもウケが悪かったようで…。「スーパー銭湯に行こう！と言ったら、誰もついてこなかった…」

　１４日は同銭湯の入館者が１５００人を超える大盛況だったが、一足先にチームを離れた吉田は渡欧前夜の９時から約２時間、人目をはばからず計１３種類のお風呂を満喫した。「向こう（ロンドン）では、ゆっくりお風呂にも入れないので、最後に…と思って。サウナ入って、交代浴して…」

　バスタブに湯を張る習慣のない英国で大浴場は期待できない。「この一週間は大事。一緒にご飯食べて、トレーニングして。サッカー以外のこともね」。麻也流の世代間交流は未遂に終わったが、右膝のじん帯損傷から復帰した守備の要が銭湯で最後のリハビリを完了し、いよいよ戦闘モードに突入する。