デルピエロが被災地へ送る“勇気弾”
「東日本大震災復興支援スペシャルマッチ、TEAM AS ONE4‐0Jリーグ選抜」(21日、カシマ)
元イタリア代表のFWアレッサンドロ・デルピエロ(37)が「Jリーグ TEAM AS ONE」の一員としてプレー。後半25分にゴールを決め、被災地を元気づけた。試合は「Jリーグ TEAM AS ONE」が、4‐0で「Jリーグ選抜」に勝った。試合前には「東北人魂を持つJ選手の会」の募金が行われ、204万7222円が集まった。
震災の傷跡が残るスタジアムが沸いた。後半25分、デルピエロがゴール手前25メートルから強烈なミドルシュート。相手GKの逆をついたボールは、そのままゴールに吸い込まれた。「たくさんのパワーを与えられたんじゃないかなと思う」。ファンタジスタは満面の笑みで振り返った。
震災後は、海の向こうでチャリティー活動を実施した。小学校の地理のテストで、好きな国を選ぶときに「なぜだか分からないけど日本を選んだ」ことが“親日”の始まり。「また早く日本に戻ってきたいです」と再会を約束した。
震災から1年4カ月が経過したが、復興はまだまだ終わっていない。強行日程でこの試合のために来日し、最高の結果を残したデルピエロの思いは、被災地の人々に届いたはずだ。