異例の“ノリさんカーテン”緊急非公開

 サッカー女子日本代表・佐々木則夫監督(54)が22日、初戦のカナダ戦(25日・コベントリー)に向けて、練習を急きょ非公開にして行った。大会組織委員会から割り振られる練習場が、同組各国と同じ敷地内であることを考慮。世界女王となった昨年のドイツW杯でもほとんど行わなかった非公開練習で、ライバルたちの目を“ノリさんカーテン英国版”でシャットアウト。本大会前の情報を制する。

 アリの子一匹通さぬカーテンで、敵の目を封じる。「大会を前にして、最後の細かい部分のチェックを集中して行うということですね」。初戦・カナダ戦を目前に控えた佐々木監督が、冒頭15分間を除く非公開練習を決めた。

 自らを「女子サッカーの広報部長」と自任する指揮官が、練習を非公開にするのは珍しい。昨年のドイツW杯時も、試合前日の公式練習以外ではほとんど行わなかったが、今回は事情が違う。

 日本が属するF組の初戦2試合は、いずれもコベントリーが会場。同組4カ国に対して大会組織委員会が指定した練習場は、同じ大学の敷地内にある隣接したグラウンドだった。初戦の相手、カナダも21日の練習では冒頭5分間を除いて非公開練習を実施した。

 指揮官の決定に、MF川澄も「相手のチームに来てほしくないからだと思います。手の内を見せないことは当然だから」と同意するなど、本大会に向けて情報戦の様相を呈している。

 大会規定では1つの試合に向けた練習中、一度だけ非公開練習を行うことを許可しているが、指揮官は「セットプレーを含めて、初戦に向けてしっかり意識合わせをする」と、試合3日前の権利履行を選択した。

 大会スタッフに、ガードマンのように入り口を固めさせ、得点に直結する秘策の熟成に努める。ノリさんカーテンの向こう側で、なでしこたちが初戦に向けて牙を研ぐ。

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