沢、絶妙“リスタート”先制アシスト
「ロンドン五輪・サッカー女子・準々決勝、日本2‐0ブラジル」(3日、ミレニアムスタジアム)
サッカー女子日本代表の背番号「10」は“危険察知能力”をフル稼働させた動きで、ピンチの芽を摘みまくった。「自分だけでなく、みんなもすごく集中していた。ここにポイントを合わせることができましたね」。黒子の動きで王国制圧の立役者となったMF沢は自慢げにブラジル戦を振り返った。
忘れられない悔しさがある。DF熊谷、MF川澄ら五輪初出場のメンバーに対して「北京を知らないメンバーは、メダルを取れずに帰る悔しさを知らない。それは私たちが伝えないと」。チーム最年長の33歳は、前半27分の先制点のアシストも決めるだけでなく、90分間、懸命に疾走。百戦錬磨の経験を、己の背中で伝えた。
準決勝のサッカーの舞台は聖地・ウェンブリー。「(新設後は)日本人で立った人がいない。そこになでしこが立てるのは名誉ですね」。伝説はまだまだ終わらない。