沢、絶対メダル「仏戦負ける気しない」
「ロンドン五輪・サッカー女子・準決勝、日本‐フランス」(6日、ウェンブリー競技場)
史上初のメダルに王手をかけているサッカー女子日本代表は5日、準決勝に向けて、ロンドン市内で冒頭15分間を除く非公開練習で最終調整した。勝てば銀メダル以上が確定する大一番。大黒柱のMF沢穂希(33)=INAC神戸=は、4位に終わった北京五輪の悔しさを引き合いに必勝を誓った。
レジェンドは、すでに臨戦態勢だ。ロンドン名物の通り雨が降りしきる中、沢が必勝を誓った。「メダルのかかった一戦。今日もいい準備ができたので、フランス戦が楽しみ。ここに来る前に一度負けているけど『次にやったら負ける気がしない』と、みんな話している。リベンジですね」。7月19日の強化試合では、フランスに0‐2で完敗。それでも、強気な台詞(せりふ)にメダルへの自信があふれていた。
裏づけがある。3日のブラジル戦では、相手に攻め込まれる展開ながらも、耐えて完封勝利を飾った。「攻撃はブラジルが一番強いと思う。それを守れたことは自信になっている」。コンディションにも自信を持っており「自分なりに攻守にわたってチームの勝利に貢献したい」。大会を通じての成長を感じている。
メダルへの思いは誰よりも強い。その根底には4年前の悔しさがある。「北京では準決勝、3位決定戦と負けて、4カ国中、唯一メダルを取れなかった悔しさを知っている。もう、あの悔しい思いをするのは嫌なんで…」。フランスは身体能力も高いが「チーム全員が、絶対にフリーでシュートを打たせないという責任を持ってやりたい」と、体を張った守備を続けていく。
激闘となったブラジル戦の疲労が、ないないわけではない。それでも「90分、走れる。走りきります」と主将MF宮間。なでしこジャパンが一丸となって、悲願のメダルをつかみ取る。