吉田、A代表ベネズエラ戦に強行招集
「キリンチャレンジ杯、日本‐ベネズエラ」(15日、札幌ド)
関塚ジャパンを支える闘将が、A代表として凱旋する。日本サッカー協会は9日、キリンチャレンジ杯・ベネズエラ戦(15日、札幌ド)の日本代表メンバー23人を発表し、ロンドン五輪男子代表からは主将を務めるDF吉田麻也(23)=VVVフェンロ=ら3人が選ばれた。韓国との3位決定戦から中3日という強行日程となるが、五輪で成長した姿をアルベルト・ザッケローニ監督(59)に披露する。
主将として、守備の要として、関塚ジャパンでフル稼働する吉田はA代表でも不可欠な存在だった。発表会見でザッケローニ監督は招集理由をこう説明した。
「親善試合といえども、ベースのメンバーはできるだけ手元に呼びたい。代表チームの時間は限られている。(戦術の)復習という意味でも同じメンバーで同じ構成でトレーニングしたい気持ちはあります」
ベネズエラ戦はブラジルW杯アジア最終予選・イラク戦(9月11日、埼玉)への貴重な強化試合。イラク戦では今野泰幸(G大阪)、栗原勇蔵(横浜M)、内田篤人(シャルケ)のDF3人が出場停止のため、守備陣の再構築が急務だ。特にセンターバックの今野の代役として岩政、水本、伊野波が招集されたが、中心となる吉田がいなければ連係も磨けない。
指揮官は「五輪に出ているメンバーは、A代表に来るに値するメンバーと思っています」と関塚ジャパンの各選手を評価。以前から第3GKだった権田に加え、内田の代役候補とみられる酒井高も招集した。その中で吉田が筆頭格にあるのは間違いない。
欧州からの長距離移動を含む強行日程が懸念されるが、ザッケローニ監督は五輪を視察し、体調が良くない選手はメンバーから外した。逆を言えば吉田は自信を持っての招集となる。鉄人・吉田の戦いは五輪後も終わらない。