パスミスから同点被弾…香川ホロ苦凱旋

 「キリンチャレンジ杯、日本1‐1ベネズエラ」(15日、札幌ド)

 失点に直結するミスを犯したサッカー日本代表MF香川真司(23)=マンチェスター・ユナイテッド=が「僕自身、収穫のない試合」と自らを切り捨てた。マンU移籍後、初の代表戦で注目が集まったものの、本来のパフォーマンスは影を潜め、後半の決定的なチャンスでシュートミス。最後まで“らしさ”を発揮できず、相性のいい北の大地で、がい旋試合を飾れなかった。

 エースがイージーなミスを犯した。1‐0の後半17分。左サイドで前線からパスを受けたMF香川がスペースを探し反転すると、相手にボールを奪われ失点。キープ、突破、決定力…すべてにおいて、輝きを放てぬまま90分間を終えた。

 昨年8月の韓国戦で2ゴールを決めるなど相性のいい札幌ドームで不発。親善試合とはいえ、W杯最終予選を9月に控える貴重な調整の場。背番号10は、結果以前にプレーの質を猛省。試合後は自らを戒める言葉を並べた。

 「気を引き締めていかないと、これからは命取りになる。90分間を通して、親善試合の雰囲気というか、流れになってしまった。来月大事な試合があるわけだから、それに流されちゃいけない。僕自身、収穫のないゲームというか、課題の残るゲーム。次につながるゲームではなかった」

 後半30分、DF駒野からのクロスをファーサイドでスペースに走り込み、シュートを放ったがボールはバーをたたいた。「決めないといけない。そこを期待されている中で結果を残せなかったのは悔しい」と表情を曇らせた。

シュートミス マンU移籍後1カ月間で中国、南アフリカ、北欧を転戦。定位置獲得へアピールを続けた疲労は否めないが、「疲れはないし、(条件は)みんな一緒。相手は南米から来ている」。名門で始まるチャレンジ、そしてW杯最終予選が控える勝負の9月へ、香川は札幌のミスを糧に成長を遂げる。

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