“ポスト沢”猶本、豪快ミドルで快勝!

 「U20女子W杯・1次L、日本4-1メキシコ」(19日、宮城ス)

 4発大勝で「ヤングなでしこ」の世界一への挑戦が始まった。日本で初開催となるサッカーのU‐20女子W杯が19日、開幕。1次リーグ4試合を行い、初優勝を目指すA組の日本は、宮城スタジアムでメキシコと対戦。MF猶本光(18)=浦和=のゴールなど4‐1で初戦を飾った。大会直前合宿で体調を崩したエース田中陽子(19)=INAC神戸=は後半から出場し、PKで4点目を決めた。

 美形ボランチの笑顔が、まぶしく光った。後半11分、ポスト沢の呼び声高いMF猶本は、ゴール前30メートルでボールを受けると、右足で強烈なミドルシュート。ゴールを見届けた後は、負傷のため前日離脱したDF村松が考案したパフォーマンスでチーム一体となり、喜びを分かち合った。

 前半5分には、左足でミドルシュート。惜しくもバーに当たったが、これで調子の良さを確認した。肝心のゴールシーンについては「美南(FW田中)からのパスと、ゴールに入ったボールは覚えてますけど、その間は覚えてないです…」と“天然”な一面も披露。だが、プレーは沢の後継者らしくフル回転だった。

 世界大会へのプレッシャーに押しつぶされかけていた前日、DF浜田から手紙を受け取った。「自分も自信ないけど大丈夫。(チームで)被災地の映像を見たけど、そんな悩みはぜいたくだよ」。チームメートの気遣いで迷いを払しょくし、最高の結果につなげた。

 将来のなでしこジャパン候補は、ロンドン五輪での銀メダルに「すごい刺激になりました」と話すが「今は大会中なので、しっかりやっていきたい」と代表への思いは一時的に封印した。10年のU‐17W杯では準優勝止まり。視線の先にあるのは、今夏のなでしこも果たせなかった金メダルだ。

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