田中陽、本田になる!セットプレー蹴る
「U20女子W杯・1次L、日本‐ニュージーランド」(22日、宮城スタジアム)
サッカーのU‐20女子W杯で世界一を目指す日本女子代表が20日、宮城県内で調整。前夜のメキシコ戦で志願してPKを決め、初戦勝利に貢献したMF田中陽子(19)=INAC神戸=が、セットプレーをすべて蹴る意気込みを明かした。ヤングなでしこをけん引する司令塔が日本代表MF本田圭佑(CSKAモスクワ)ばりの強い個性を発揮すれば、悲願に近づく。
ヤングなでしこの本田圭佑だ。前夜のメキシコ戦の後半、MF田中美(日テレ)が倒されて得たPKを「自分が蹴りたい」と志願、ダメ押しの4点目を奪ったMF田中陽は次戦もポリシーを貫く。セットプレーは角度など条件によってキッカーを決めるが、19歳の司令塔は、この日の練習後「全部蹴るくらいの気持ちでやっている」と、ゴールへの強い意識を示した。
チームを率いる吉田監督はメキシコ戦後の会見で「団結は日本人の特徴で、チームのためにという考えが最初にきたりするけど、そこに逃げ道があるし、逆に個性が伸びない。私を見て!というものが日本には必要」と語った。「吉田の考え」を実践する田中陽のスタンスは日本代表MF本田流でもある。
本田は6月のW杯最終予選の合宿中に「11人が『俺が!』という気持ちじゃないと、強い相手とは戦えない」と話した。次戦の相手ニュージーランドは高さを武器にするが「相手が嫌がるボールを蹴る」と田中陽。セットプレーのポイントには、志願のエースが歩み寄る。