川澄、銀獲得後初の公式戦で存在感!
「なでしこL杯、INAC神戸3-1浦和」(25日、長居)
既に決勝トーナメント進出を決めているINAC神戸は、山形に浦和を迎え、3‐1で快勝した。五輪後初の公式戦で“凱旋マッチ”となったFW川澄奈穂美(26)は、0‐1の前半36分にFW高瀬愛実(21)のゴールを、後半33分にはFWヤネズ(24)の得点をお膳立てするなど2アシストを記録。1次リーグの無敗突破に貢献した。
心地よい疲労感を、山形の大歓声が包み込んだ。「人がたくさん入ったのはうれしいですね。子供も多かった。やっていて楽しかったです」。凱旋マッチで90分間フル出場。チームを勝利に導いたFW川澄の表情に充実感がにじんだ。
貫禄すら漂う2アシストだった。1点を追う前半36分、2‐1の後半33分には、それぞれ鋭いドリブルからのフェイントで相手をほんろう。FW高瀬、ヤネズの得点を演出し、高瀬も「あれは完全にナホさん(川澄)の得点ですね」と最敬礼。見事にチームの全得点に絡んだ。
チーム合流からわずか4日後の試合で、フル出場。活躍の裏には“心身のリセット”があった。10日の帰国後から与えられたオフ期間は、日課の筋トレを封印。「一回筋力を落としてから、もう一度つくり直している。だからフル出場でも、いい意味での疲れがあるなーと感じます」と説明した。
精神面でも、神戸や地元・神奈川で「友達と会ったり、リフレッシュできた」という。さらに18日のなでしこ杯・新潟戦は生観戦。「チームをスタンドから見てみたくて。発見?夏って暑いなーって(笑)」。ロンドンでの激闘の疲れは完全になくなっていた。
「これからはINACの選手として、カップ戦、リーグ戦、全日本選手権の3つのタイトルをしっかり取りたい」。燃え尽きることなどない。次の栄冠に向け、川澄は再び走りだしている。