香川3戦連続不発…無念の前半交代
「キリンチャレンジ杯、日本1-0UAE」(6日、東北電ス)
W杯アジア最終予選第4戦イラク戦を11日に控えるサッカー日本代表が、若手主体のアラブ首長国連邦(UAE)に苦戦した。後半24分にFWハーフナー・マイク(25)=フィテッセ=が頭で合わせて1‐0で競り勝ったものの、なかなかゴールを奪えなかった。左MFで先発した香川真司(23)=マンチェスター・ユナイテッド=も精彩を欠き、前半のみで退いた。
世界の香川、マンUの香川が日本代表では輝けない。仮想イラクと位置づけた若手主体のUAEから得点を奪えず、前半の45分間だけでピッチを退いた。「もちろんもっとやりたかった。決めたかったという気持ちは常にあります」。6月のオーストラリア戦、8月のベネズエラ戦に続く不発で、日本代表では3試合連続でノーゴール。凱旋弾はまたも“お預け”になった。
チャンスに顔を出しても、肝心のシュートが打てない、決まらない。古巣のC大阪時代から通じて、初の2人そろっての先発となったFW清武から浮き球パスを受けたが、胸トラップが流れて打ち切れず。「キヨ(清武)からのボールで前半の立ち上がりで入ったので、あそこを決めておけば」と悔やむ決定機だった。シュートは枠の左に外れた前半27分の1本だけ。相手DFとの1対1でボールを“置いてけぼり”にしてしまう珍しいミスも出た。
ザッケローニ監督は「香川、清武、岡崎が良い状態であることは分かった。次の試合へ準備は整っています」としており、テストする必要ないが故の交代であることを示唆したが、香川本人が納得しているはずもない。「気負いはなかったですけど、何かを残せたかというのもない。次に切り替えたいと思います」と悔しさをかみ殺した。
マンUでのトップ下と日本代表での左サイド。ポジションの違いには今後も悩まされるが、試合後はすぐさま修正点を確認した。「相手の中盤はスペースも空いていた。イラクがどう来るか分からないですけど、いい形はつくれた」。チームとしては悪くない。最後の点を取れないもどかしさに顔をしかめた。
イラク戦へ中4日。「次はもっと激しい試合になる。違う雰囲気になると思うし、気持ちを切り替えたい」と声を振り絞った。勝つには勝ったが、香川の状態が気がかりだ。