沢弾出た!INAC神戸6発大勝
「なでしこL、大阪高槻0-6INAC神戸」(15日、万博)
ロンドン五輪などで中断していたリーグ戦が約3カ月ぶりに再開し、首位のINAC神戸は前半34分、日本代表MF沢穂希(34)の今季公式戦初得点や、日本代表FW高瀬愛実(21)のハットトリックなどで、大阪高槻に6‐0で圧勝した。INAC神戸は、相手にシュートを1本も打たせなかった。
らしさが光った。2点リードの前半34分。高瀬が強烈なシュートを放つと、鬼の形相を浮かべた沢が相手GKに向けて猛突進。こぼれ球を見逃さず、右足でゴールネットを揺らした。派手なガッツポーズこそなかったが、ハイタッチで仲間に迎えられると表情が緩んだ。
昨年10月30日の浦和戦以来となる今季初ゴール。最近は自慢の得点力が鳴りを潜めていただけに「点を取れればうれしい。いつでも狙おうと思っているので。いいところに転がってきてくれた」と胸を張った。後半30分には、お役ご免でベンチに退いた。
9日のリーグ杯決勝で日テレに苦杯をなめた。タレントがそろうINAC神戸だが、メンタル面で淡泊なプレーが目立った。それだけに、試合前には主将のMF大野が「自分たちで変わらないといけない!!」とイレブンを一喝。「自分としてはグッと来るものがあった」と沢は打ち明けた。
試合後は“専属運転手”とともに、いの一番にスタジアムを後にしたことで、スタジアムに戻って取材を受ける一幕も。ピッチ外でも多忙を極めるエースは「カップ戦を落としたので、リーグ、全日本選手権はタイトルにこだわってやりたい」と誓う。リベンジに燃える大黒柱が、再出発の勝利に自らのゴールを添えた。