カズに宿題DVD!戦術激変で戸惑いも
11月にタイで行われるフットサルW杯に向けた日本代表候補合宿(名古屋市)に参加していたJ2横浜FCのFW三浦知良(45)に25日、宿題が課された。初招集とあって、前夜のミーティング後は戦術面をまとめた映像をチェック。復習用のDVDも渡され、来月1日からの静岡合宿までに理解を深めることを誓った。カズは、首から肩にかけて痛みがあることと、26日から横浜FCの練習に合流することもあり、この日の午前練習終了後に途中離脱した。
キングが宿題と格闘する。初招集のカズと森岡は、前夜のミーティング後、30分間の特別授業を受け、海外選手のプレーを映像で確認。だが、それだけでは足りず、復習用の教材を渡された。「ビデオを渡すから見てくれと言われました。帰りの新幹線で見ますよ」。帰途に就く前、45歳は勤勉な学生に戻る決心を固めた。
ブラジル留学時に2年ほどフットサルの経験があるが、そのときとはルールも異なる。この日から始まった戦術練習では、戸惑いもあった。「4人での守り方がサッカーとは少し違う。CKもサインプレーが10個以上ある。守備のやり方も20個以上見たんじゃないかな。ほとんど忘れてますけど…」と、予想以上の細かさに頭を悩ませた。
練習ではピヴォと呼ばれるゴールに近い位置でプレーしたが、前線で孤立することもあった。カズにとっては攻守で苦戦の連続だったが、ロドリゴ監督は「非常に理解力が高い」と絶賛。サッカーとの違いを少しずつ体に覚え込ませている。
2日間という短い時間で、チームの輪に溶けこんだ。「食事のときも(サッカーの)代表では1人になることがあったけど、みんな積極的に横に座ってくれたり、満席になったのは初めてじゃないですか」。サッカーの海外組と行った食事会をほうふつとさせる光景。練習の合間も、周囲の選手と笑顔で会話するシーンが多く見られた。
合宿から離脱する前には、全員の前で「一つになってW杯頑張ろう!!」と呼び掛けた。週明けの10月1日からは静岡合宿が控えている。「次のキャンプまでにもっと前に進めると思う」。猛勉強の成果を見せつける。