広島・寿人 クラブ新シーズン20点

 「J1、広島4-1鳥栖」(29日、広島広)

 広島がホームで鳥栖に4‐1で大勝し、首位をキープ。2位の仙台が清水に敗れたため、残り7試合で勝ち点差は5となった。FW佐藤寿人(30)は2得点をマークして今季通算20得点とし、広島のクラブ記録を18年ぶりに塗り替えた。

 8年越しの夢が、ついに実現した。3‐1で迎えた後半ロスタイム。佐藤はMFミキッチのロングボールに反応してDFラインの裏を取ると、GKを鮮やかにかわす左足でのループシュートで、今季20点目を挙げた。

 顔を紅潮させ、右手で何度も胸をたたきながらコーナーポストへダッシュ。仲間の祝福に、笑顔がはじけた。前半34分にはPKも決め、この日2得点。94年にFWハシェックが挙げたクラブ記録の19得点を、一気に塗り替えた。05年に広島に移籍後、常にその更新を目標に掲げてきた佐藤にとって、最高の金字塔だ。

 試合後は「ずっと言って来ましたからね。1年目に18点取って、でもケガで点が取れないシーズンもあって…」と感慨もひとしお。「自分が引退した後、皆が記録に挑んでくれる。ストライカーとして最高の誇りです」と、歴史に名を刻んだ心境を口にした。

 今季の目標のうち、J1通算100ゴールは第5節で早々に達成。クラブ記録も更新し、得点王奪取もほぼ確実だ。残るはあと1つ、開幕前に口にした「僕はW杯よりも、クラブでのタイトルが欲しい。森保さんを男にしたい」という思い。2位・仙台との勝ち点差は5となり、実現の可能性は一気に高まった。

 それでも佐藤は「喜ぶのは今日で終わり。次の試合でも、勝利につながるゴールを決めたい」と、あくまでどん欲。広島史上最高のストライカーは、満願成就の瞬間までゴールを狙い続ける。

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