陽子がリーグ戦初ゴール!出場3戦目で
「なでしこリーグ、AS狭山1‐9INAC神戸」(30日、NACK5)
首位のINAC神戸は、敵地でAS狭山に9‐1で大勝した。途中出場したINAC神戸のU‐20日本代表MF田中陽子(19)が後半46分にリーグ初得点を決めた。日本代表FW高瀬愛実(21)はハットトリックを達成し、通算14得点で得点ランク首位に立った。大阪高槻は福岡ANと0‐0で引き分けた。岡山湯郷は新潟と3‐3で引き分け、伊賀は浦和を1‐0で下した。
未来のエースの笑顔が咲き誇った。7‐1と勝負の大勢が決まっていた、後半ロスタイム。ゴール前で相手のミスを見逃さずにカットしたINAC神戸の田中陽は右足一閃(いっせん)。「シュートは、いつだって狙っていたので」。ゴール左隅に吸い込まれるのを確認すると、もろ手を挙げてガッツポーズした。
自身にとって、リーグ出場3試合目で初得点。「うれしさはある。ここから勢いがつけばいいと思うし、ここから始まるなっていう気持ちもある」。冷静に分析する一方で、自らへのご褒美を聞かれると「免許を取ろうと思っているので、車が欲しい。(ダイハツ社の)タントが好き。自分では買えませんけど…」とおどけた。
U‐20W杯では、ヤングなでしこの中心として2位の6ゴールを量産。チームの3位に大きく貢献した。だが、常勝軍団に戻れば、そんな立ち位置ではない。ポジションを争うMF沢や大野、池笑然との差は歴然としている。後半33分の途中出場に、星川監督は「経験を積ませる意味で出したが、戦術的なプラスは一つもない」と辛口だった。
乗り越えるべき壁は大きいが、田中陽は「自分の成長にとっては、この環境が良いと思う」と前を見据える。さらなる成長を目指し、研さんを続ける。