日本サッカー協会は１１日、フットサル日本代表候補１６人を発表し、三浦知良（４５）＝横浜ＦＣ＝も選出された。２４日に行われる強豪ブラジルとの親善試合（東京）を控えているが、Ｗ杯初戦（１１月１日、タイ・ナコーンラーチャシーマー）でも対戦するため、手の内を隠す可能性が出てきた。代表合宿は１６日から名古屋市で行われ、Ｗ杯の代表１４人は１９日に発表される。

　全力でやりたい。しかし、警戒はされたくない。三浦は２４日の親善試合へ向け「ブラジルを驚かすような試合をしたら、本番でそれ以上に警戒してきたら（困る）、というのがね」と悩める胸の内を明かした。

　カズによると、本大会の組み合わせが決まるよりも前にブラジルとの親善試合は決まっており、大会前に世界一の速さや激しさに慣れることが目的だったという。それが「まさか１週間後に」と驚く抽選結果で、Ｗ杯の１次リーグ初戦で対戦することになった。

　「日本のすべてを出してしまったら、本番へ向けてどうなんだろう、というのもある」と、ある程度、手の内を隠すことも示唆した。三浦はサッカー日本代表としてブラジルと過去３度対戦し、全敗で無得点。プロ生活をスタートさせたブラジルとの試合は感慨深いが、力をセーブして本番での油断を誘う可能性も出てきた。

　健康診断受診のため代表練習合流は１７日から。１６日に予定されていた代表ユニホームを着ての集合記念撮影は“カズ待ち”で延期された。ブラジル戦への複雑な思いも含め、気持ちを少しずつフットサル中心に切り替えていく。