サンフレVへ勝負の4戦…山岸ら復帰

 J1は残り4試合となり、優勝争いは勝ち点55で並ぶ広島と仙台に絞られてきた。初優勝を狙う両者は27日の試合でいずれも引き分け。ともに優勝争いの経験不足は否めず「我慢比べが最後まで続くと思う」との広島・森保監督の言葉に誰もが同意するところだろう。

 得失点差で首位の広島は、ここまで連敗が一度もない。しかし、ここ3戦は2分け1敗と相手の広島対策と優勝への重圧に苦しんでいる。広島一筋の31歳、森崎和は「ここまできて優勝を意識していないなんて言うつもりはない。思い切り意識して後悔なくやりたい」とプレッシャーに向き合い始めた。

 明るい話題はリーグ戦中盤を離脱していたミキッチと山岸の両MFが戻ってきたことだ。穴を埋めていた石川と清水の若手2人も今夏大きく成長し、4人の起用法が再加速の鍵になる。

 仙台は9月末に5まで開いた勝ち点差を追いついた。直近の磐田戦は先制点を守りきれなかったが、首位返り咲きを逃した焦りはない。生命線の球際の強さは失われておらず、エース赤嶺も「そんなに緊迫はしていない。いつも通り臨めている」と話す。

 2度目のJ1昇格だった2年前の秋は残留争いの真っただ中だった仙台。広島も2003年、08年をJ2で過ごした。昇格、降格争いとはまったく違う緊張感は楽しくも苦しくもあるだろう。それに打ち勝つ良薬を早く見つけたいところだ。

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