カズやった!強豪ポルトガルとドロー
「フットサルW杯・1次L、日本5-5ポルトガル」(4日、ナコンラチャシマ)
C組の日本は、第2戦でポルトガルと対戦し、1‐5の劣勢から追い付き、5‐5で引き分けて通算1分け1敗となった。日本は森岡薫(33)=名古屋=が2ゴールを奪うなど、強豪相手に貴重な勝ち点1を奪った。日本は決勝トーナメント進出を懸けて、7日の1次リーグ最終戦でリビアと戦う。注目の三浦知良(45)=横浜FC=は、第1戦のブラジル戦に続きベンチスタートだったが、前半6分に出場。執念のドロー劇にチームメートと抱き合って喜んだ。
胸がすくような猛反撃だった。日本は前半の半ばすぎに1‐5と大きくリードされたが、諦めなかった。三浦が「全力で勝つしか(可能性は)残されていない」と話していたように、初戦を落として追い込まれた日本は悲願の決勝トーナメント進出へ気骨を見せた。
2‐5で折り返した後半、日本は何度かGK川原をフィールドプレーヤーと交代し、GKを不在にして攻めの選手を増やした。その果敢な姿勢が実を結んだ。いずれも鮮やかな連係から5分間で北原、森岡、逸見が連取。ゴール裏を日本のチームカラーの青一色に染めたサポーターを歓喜の渦に巻き込んだ。
5人全員が相手陣内に攻め込む「パワープレー」は、10月に日本で行った国際親善試合2戦では温存していた。「以前から練習していた秘密兵器」とロドリゴ監督。ここぞというタイミングで狙い通りにはまった。
コート、ベンチの選手が一丸となって勝ち点1をもぎ取った。後半の追い上げをベンチで見守ったカズは「強豪相手にこのような結果になるのはめったにないこと。日本の持ち味が出た。リビア戦に向け自信になる」と胸を張った。
指揮官は「いよいよ一番難しい試合(リビア戦)に臨む。1次リーグを突破し、日本の歴史を変えたい」と気を引き締めた。その言葉を裏付けるような後半の戦いぶりが期待を抱かせた。