湘南が2位滑り込みで逆転自動昇格

 「J2、町田0‐3湘南」(11日、町田)

 湘南が3‐0で町田に快勝して2位になり、3季ぶりのJ1復帰を決めた。勝てば自力で昇格できた京都は既に優勝を決めた甲府と0‐0で引き分けた。残り1枠を決定する3~6位による昇格プレーオフの準決勝(18日)は3位の京都と6位の大分、4位の横浜FCと5位の千葉の顔合わせ。JFLで、Jリーグ準加盟のV・ファーレン長崎の初優勝が決まったため、12日のJリーグ臨時理事会で入会が承認されれば最下位の町田はJFLに降格する。

 3分間のロスタイムが終了する直前、京都引き分けの一報が届き、湘南ベンチの全員が立ち上がってガッツポーズした。10秒後、試合終了の笛が鳴ると、スタッフがチョウ貴裁監督を芝の上に押し倒し、その上に大倉強化部長、真壁社長も飛び込んで喜びを爆発させた。

 DF遠藤がU‐19アジア選手権の日本代表に招集され、MF菊池が出場停止。9得点のFW馬場らを故障で欠きながらも、攻撃的に戦うスタイルで圧倒した。FWキリノが先制。MF高山、FW大槻が追加点を奪って、3発快勝だ。

 主将のMF坂本が「練習をよく見て、誰が使われても納得しているから、出たときに選手は頑張る」と話すように、指揮官は対話と観察眼で選手の心をつかむ。「神奈川には横浜M、川崎があって、東京Vに通う子もいる。湘南は攻撃的で、面白いサッカーをすることでしか、クラブとして生き残る道はないと思った」。9月以降の6戦勝ちなしも乗り越えた。

 「経験はないが、この選手たちには伸びしろがある。それを信じてやっていきたい」。来季はJ1で湘南旋風を巻き起こす。

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