INAC神戸2季連続無敗!高瀬新女王
「なでしこL、INAC神戸4‐0日テレ」(11日、長居)
2連覇を決めているINAC神戸が日テレを4‐0で下し、17勝1分けとして2季連続無敗でシーズンを終えた。FW高瀬愛実(22)が、20得点で初の得点女王に輝いた。AS狭山は2‐6で岡山湯郷に敗れて9位となり、チャレンジリーグ2位との入れ替え戦に臨むこととなった。昇格1年目の大阪高槻は2‐0で伊賀を破り、8位で残留決定。既に降格が決まっている10位の福岡ANは3‐2で浦和に勝った。
今季公式戦で唯一、黒星を喫した相手に雪辱を果たした。前半25分の先制ゴールはオフサイド気味で日テレ・野田監督の猛抗議もあったが、終わってみれば4‐0で完勝。サッカーの質、内容ともにライバルを終始圧倒し、敵将に「スキのない戦い方をされた。スッキリ感がある」とまで言わしめた。
前々節に決めた連覇を2年連続無敗という日本女子サッカー史上初の快挙で飾った。MF沢は「無敗で勝って、1年の締めくくりにしたいと皆で話していたし、きょうは無敗にだわったので勝てて良かった」と満足げ。そして「今年は得点シーンが増えたし、若手も成長した。今回もチームから得点王が出たのはうれしい」と、昨季のMF大野、FW川澄のW得点女王に続くFW高瀬の初タイトルをたたえ、チームの成熟に目を細めた。
10日に22歳の誕生日を迎えた高瀬は仲間から3度胴上げされ「人生初。皆に感謝している」と喜ぶ一方で、最終節でノーゴールに終わり「22歳なので22点取れれば良かったけど、かなわなかった」と無念の表情も。このどん欲なスタンスが次なる目標の原動力になる。
11月下旬に、新設されたトーナメント国際女子クラブ選手権が控える。11年W杯で世界一を経験した沢、大野らなでしこジャパン組にとってはクラブ世界一という新たな勲章は、十分なモチベーションだ。沢は「やるからには一番上を目指してやる」と意気込む。最強軍団の無敗ロードには、まだ先がある。