アカデミー福島、なでしこ新潟に大金星
「サッカー皇后杯・3回戦 JFAアカデミー福島2‐1新潟」(9日、藤枝)
3回戦の残り4試合を行い、2部リーグに相当するチャレンジリーグのアカデミー福島(東北)が、1部相当のなでしこリーグに所属する新潟を2‐1で破る番狂わせを演じ、なでしこリーグ勢以外でただ1チーム、8強入りした。日テレは常盤木学園高(東北)に6‐0で圧勝。なでしこリーグ覇者のINAC神戸、伊賀とともに16日の準々決勝に進んだ。
平均年齢16・4歳の若き才能が花開いた。中学・高校年代のエリート育成のため、日本サッカー協会が2006年に開校したアカデミー福島が、初めて1部相当のなでしこリーグ勢を撃破。初の8強入りを決めた。
序盤に失点したが、U‐17日本代表のMF成宮唯(17)を起点にパス回しで果敢に攻めた。前半11分にスルーパスに反応したFW小島が、飛び出してきたGKの動きを見極め同点ゴールを流し込むと、後半14分にはカウンター攻撃で得たPKをMF北川が沈めた。
成宮は「(出場した大会は)3回戦までで負けていた。みんなで歴史を変えたいと話していた」と笑顔をはじけさせた。昨年の震災の影響で本拠地の福島・Jヴィレッジを離れ、静岡・時之栖で活動中。福島の富岡高に籍を置いたまま、静岡県の三島長陵高で授業を受ける変則的な学園生活も報われた。
16日の準々決勝では浦和の胸を借りる。成宮は「自分のたちのサッカーができて、悔いのない試合ができれば」と、等身大のサッカーで挑む。