寿人2発!広島逆転勝ちで世界5位

 「トヨタ・クラブW杯・5位決定戦、広島3-2蔚山」(12日、豊田)

 J1覇者として開催国枠で初出場した広島が、今季J1得点王の佐藤寿人(30)の2ゴールなどでアジア代表の蔚山(韓国)に逆転勝ちし、5位となった。前半にオウンゴールで先制を許したが、MF山岸智(29)が同点ゴール。後半は佐藤の連続ゴールでリードを奪い、逃げ切った。

 やはり今季の広島は最後までこの男が主役だった。1‐1の後半11分、左から山岸が右足で出したグラウンダーのクロスに絶妙のタイミングでFW佐藤が飛び込む。ほんのわずかに左足が触れたボールは相手DFの股間(こかん)を抜け、GKがボウ然と見送る逆転ゴール。ボールに向かうまでの相手との距離感、予備動作、まさに佐藤らしいゴールだった。

 ゴールの後はさっそくお決まりパフォーマンスが待っていた。全員で四股を踏んでから突っ張りを見せる本邦初公開の相撲パフォーマンス。考案者の森脇は「あれは佐藤部屋です」と命名した。「佐藤部屋…。まあ、決めた選手の部屋ということだったんですけど、あんまカッコ良くないですね」と佐藤は苦笑い。

 後半27分にもダメ押し点を決め、この試合は2ゴール。先制された後、前半35分の山岸の同点ゴールも佐藤のヘッドのこぼれ球からで、すべてのゴールに絡んだ。そしてこれがなんと、今季チーム初の逆転勝利となった。「逆転がないままシーズンを終わることはできなかった。選手も分かっていたと思う。自分がアルアハリ戦で決められなくて準決勝には進めなかった。こういう大会は1つのチャンスを決めないと負けてしまう。でも日本でアジア王者に勝てたことは大きい。来季のACLにもいい経験になった」。今季最終戦を逆転勝利で締めくくり、佐藤に笑みが浮かんだ。

 「ウチはビッグクラブじゃないから、選手もスタッフも全員がしっかり目標を立てて、進むべき方向を考えて進まないといけない」。その目は既に来季に向かっていた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

サッカー最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    スコア速報

    ランキング(サッカー)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス