柏4大会ぶり4強 劇的逆転勝ち
「天皇杯・準々決勝、柏3-2大宮」(23日、熊谷)
柏、G大阪、鹿島、横浜MのJ1勢がベスト4に進んだ。29日の準決勝はG大阪‐鹿島、横浜M‐柏となった。柏は大宮に0‐2の劣勢から逆転勝ちし、4大会ぶりに準決勝に進んだ。来季J2に降格するG大阪は延長後半に家長の決勝点でC大阪を振り切り、2大会ぶりに4強進出。鹿島はJ2勢で唯一勝ち残った千葉を退け、2大会ぶりの準決勝に進んだ。横浜Mは名古屋とのPK戦を制して2大会連続で4強入りを果たした。
絶体絶命のピンチから柏が鮮やかによみがえって劇的な逆転勝ちを決めた。開始12分にいきなり先制点を奪われると、焦りからバランスを崩して一方的な大宮ペースに。23分には追加点を許し、3点目を取られてもおかしくない展開だった。「前半は非常に悔しくて、恥ずかしい内容だった」とネルシーニョ監督。ハーフタイムにはロッカールームで激しい言葉でチームにゲキを飛ばした。
後半9分から投入されたMF水野が反撃のきっかけとなった。中盤で自在に動いてリズムをつくり、多彩な仕掛けで大宮ゴールに迫る。14分に水野のパスからMF沢がループシュートを決め、38分に攻め上がったDF増嶋がヘディングを決めて同点。そして延長突入かと思われたロスタイムに、FW工藤がヘディングでたたき込んで試合をひっくり返した。「リードされても誰も下を向いていなかった」と工藤。9月に元バドミントン五輪代表の潮田玲子さんと結婚し、この日の同点弾では左手薬指を口元へ運んだで増嶋も、「水野が入って流れが変わった」と積極的な交代策を勝因に挙げた。88回大会以来となる4大会ぶりのファイナルの舞台へ、チーム一丸となって突き進む。