桐光学園ぼう然…俊輔以来の決勝ならず
「高校サッカー選手権・準決勝、京都橘3‐0桐光学園」(12日、国立)
桐光学園(神奈川)は京都橘(京都)に敗れ、決勝進出はならなかった。
聖地に巣くう魔物にのみ込まれた。敗戦を告げるホイッスルが響くと、桐光イレブンはぼう然と立ちつくした。「国立という舞台にのまれてしまった部分もあった」。佐熊監督が振り返った言葉を、傷心の選手たちも異口同音に並べた。
完敗だった。司令塔MF松井が「相手に分析されているにもかかわらず、ワンパターンの攻撃になってしまった」と話せば、エースFW野路も「自分たちのサッカーが出せなかった」と封殺された。
前半42分に被弾。先制点を奪って相手を畳み掛ける“先手必勝”を続けてきた桐光にとって、今大会初めてとなる追う展開に、選手たちは追いつめられていった。
“誓いの場所”にたどり着くことはなかった。1年前、3回戦で敗れて新チームとなった現3年生は、そろって国立での決勝戦を観戦。「“来年、絶対この舞台に来よう”と話していた」とDF諸石。そしてこの日。あと一歩で、夢はついえた。中村俊輔を擁した16年前以来の決勝、そして神奈川県勢初の優勝を目指した挑戦は、終わりを告げた。